二話 中間 ページ7
田噛「………」
斬島「……田噛、あれだ。」
貴「人を指さすな。」
そこには、丁度良く私のいる場所を見上げてくる斬島がいた
指差しで話す斬島に、深夜はそう言うと窓枠に両腕を置き顔を伏せた
校舎の件が頭の中に浮かび上がってくる
一体何の用だと言うのだ
しかも隣にいる方、あれが田噛さん…
あの橙色の目、何処かで見たことあるなと思った時思いつかなかったのは田噛さんの顔はちゃんと認識していなかったからか
皆顔面偏差値たけぇなおい
じっと見上げてくる斬島と田噛に、顔を上げた私は疲れたように口を開いた
貴「何の用ですか。」
彼らが来ると言う事はあの校舎の件の話が入るだろうな
獄卒の彼らが此処まで来たのだ
呑気に世間話やこっちに来たついでに顔を見に来ただけなんてことはないだろう
斬島「此処で話すのは少し厳しい。すまないがお前の部屋に邪魔してもいいだろうか。」
貴「あー…」
少しの間考えていた私は、部屋に通す事に決めると部屋の番号を告げ窓から離れた
ピアノの音はもう聞こえない
窓を閉めた私は、部屋の中を見渡しソファに乗るクッションを端に移動させる
はたして一人暮らし用のこの小さめなソファに野郎二人は収まるだろうか
二人とも細いから平気か
ぼんやりとそう考えていた時、鳴ったインターホンの音に玄関まで歩いて行った私は鍵を外し扉を開ける
田噛「………」
斬島「………」
貴「……中にどうぞ」
扉を開けて少し間を空けてからそう言った私に、斬島と田噛の二人はぞろぞろと玄関で靴を脱ぎあがって来た
貴「因みにこの部屋に客人用に出すスリッパやコーヒー、ティー的な物はありません。」
田噛「何も言ってねぇだろうが…」
リビングに通した私は、ソファに座るよう促しながらそう言いその言葉に田噛は気だるげな目を動かし私の方にちらりと視線を投げ、返事を返した
ソファに座った田噛は背もたれに完全に体を預け、反対に斬島は背筋を伸ばし膝に手を置いて座っていた
そして物珍しいからか何なのか、斬島さんがきょろきょろとしている
この部屋の主のようにソファに座る田噛さんも田噛さんだが、それ以上に斬島さん止めてくれ
後ろの棚に阿鼻地獄関連の重要書類入れてるものがあるんだからよ
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四季 - 更新頑張ってください!! 待ってます! (2016年3月28日 9時) (レス) id: bf716977a5 (このIDを非表示/違反報告)
真(プロフ) - 面白い。続きが気になります (2015年12月24日 15時) (レス) id: 12f63a3500 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天月 奏 | 作成日時:2015年12月6日 22時