《獄都事変》巻き込まれるのはいつもの事2 (ページ13)

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四話前編ページ13

買い物の最後らへんで木舌と平腹につきあわせたお礼と言う形で好きな物を奢った私は何時もは荷物を持って重いはずの両手に何も持たずに歩いていた。

本来手に持つはずの荷物は、木舌が持っている。

両手に何も無くて、軽くて非常によろしいが財布も軽くなった。

これは後でお金を降ろさないといけないなぁ…めんどくせぇ

ぼんやりそう考えながら、前を歩く平腹の背中を見る。

こうして見ると、人間と変わらないのだけど。

自分が住むマンションに近づいてきたため鍵を取り出す。

階段を上り、鍵を鍵穴に差し込むと扉を開けた。

平腹「ついたー！」

貴「お疲れ様です。」

玄関は狭いため一人一人靴を脱いで部屋に上がるしかないため鍵を開けた私が先に靴を脱ぎ上がる。

ごとり

平腹「何か買い物も楽しいもんだなー。」

木舌「深夜ちゃん？」

私に続き靴を脱いで上がろうとした平腹の前から行き成り早歩きでリビングの方へ行ってしまった深夜に、どうしたのかと首を傾げる木舌。

その言葉に顔を上げた平腹もばたばた走って行く。

平腹「深夜ーどうした？」

貴「…」

平腹がやってくると、棚から落ちていた物を拾い上げていた深夜の姿が視界に入った。

近づいて行った平腹も、棚から落ちた物を拾い私に渡す。

木舌「ねぇこの荷物何処に置けばいい？」

貴「そこのテーブルの上にお願いします。」

木舌「はーい」

木舌も、テーブルの上に荷物を置くと近づいて行った。

木舌「どうしたの？」

平腹「棚から物落ちたらしい。」

木舌「…勝手に？」

木舌の発言に、答えた平腹に、訝しげな顔をした木舌に私は何時かした時と同じ説明をする。

それは田噛と斬島がやって来た時と同じ説明だった。

貴「まぁ害はないのであまり気にしてないですよ」
(むしろ、私に危害加えた時点でそいつ、此処にいる奴らに消されるからね。)

落ちた物を拾い、そう言った私に平腹はじっと視線を向けながら言った。

平腹「んー…ならいいけど、知らないうちに命吸われてたって事もあるから気を付けろよな！」

貴「何恐ろしい事言ってんだ。」

手にした本で軽く平腹の肩をひっぱたいた私はそれを棚に戻し立ち上がる。

貴「それじゃあ私は買った物をしまうので後はり好きに過ごしてください。」

平腹「オレもうちょっと休んでたい！」

貴「…騒ぐなよ。」

平腹「わかった！」