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「 わ、たし、あの… 」
掴まれた腕を振り払う力も出てこなくて、恐らく真っ赤であろう顔をもう片方の腕で隠した。
急に、そんな男の人みたいな顔されたらびっくりするよ。
「 は、はぁ！？ ちょっとからかっただけなのに本気で照れるのやめてくれない！？ こっちが照れるんだけどぉ！？ 」
「 ごめん、慣れてなくて… 」
腕を離されて、両手で顔を覆った。
レオくんといい泉くんといい、男の人は心臓に悪いな。
「 ライブ、見てみたいな 」
「 うちはあんまり校外に力は入れてないけど、春の『 S1 』だったら見にこれるんじゃない？ 」
「 えすわん？ 」
「 ドリフェスには階級があるんだけど、季節ごとの『 S1 』は一般客も他の学科も招くわけ 」
ドリフェスについてはチラッと耳にしたことがあるけれど、それは五つの階級に分類されているらしい。
より高いランクのドリフェスで勝利することが出来れば、学院から報酬や高待遇が得られるのだとか。
「 そしたら、あんたも見にこれるでしょ？ 」
「 ……それなんだけどね、泉くん 」
胸の奥で抱え込んでいる、誰にも相談することが出来ずにいたモヤモヤを、目の前のこの人にぶつけてみようと思う。
どちらにせよ時間は残されていないし、 一人で悩んでいてもきっと決められっこないから。
「 今期から、プロデュース科が新設されるって知ってる？ 」
「 あ〜それっぽいこと担任が言ってたかも。一つ下にテストケースで一人 来るみたいだねぇ 」
「 そのプロデュース科に入らないかって、私にも声がかかっているの 」
「 はぁ！？ 」
立ち上がった泉くんに「 落ち着いて 」と声をかけ、座るように促した。
少しカウンターにこぼれてしまったお冷を拭きながら、どう説明したらいいんだろうと思考を巡らせる。
「 詳しくは、話せないんだけどね。悩んでるの。その話を受けるかどうか 」
「 あんたアイドル詳しくないんだもんねぇ 」
「 そう、軽い気持ちでは頷けない 」
けど、私は今とても揺らいでいる。
今すぐ転科します！ と声を張り上げてしまいそうなほど。
「 泉くん 」
「 なぁに 」
「 私も…泉くんと、嵐くんと、凛月くんと一緒に、レオくんが帰ってくる居場所を守りたい 」
「 ……… 」
無言に耐えきれず、私は眉を下げて笑った。
「 こんな私情で転科だなんて、怒られちゃうかな 」
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ここち(プロフ) - momoさん» momoさんコメントありがとうございます！ 自己満小説になっていないかと思っていたので、そういった意見をいただけて本当に嬉しいです。とても励みになります。これからもよろしくお願いします。 (2021年10月3日 14時) (
レス) id: c2fb8c431e (このIDを非表示/違反報告)
momo - めっっっちゃ好みです。。。Knights大好きだし話の展開っていうかもう色々ドストライクすぎてイッキ読みしてしまった、、あと泉くんイケメンすぎて惚れました…続き凄く楽しみです！更新頑張って下さい！！ (2021年10月3日 1時) (レス) id: d97a5a4175 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリ | 作成日時：2021年9月23日 4時
