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「 スワ〜!! 」

「 レオくん、ごめんね。ちょっと部活が長引いちゃって 」





『 スワにあいたい! 』そんなメッセージが来るのは、一週間に一度のときもあれば、二日連続のこともあった。

あれから彼が私の家に来る時は、必ず自宅まで迎えに行くようにしている。

また私の知らないところで苦しい思いをさせるのは嫌だし、放っておいたらふらりとどこかへ消えてしまいそうだから。





「 部活? 何してるんだ? 」

「 吹奏楽だよ。言ってなかった? 」

「 聞いてない! 何の楽器? 」

「 サックス。こういう形の 」





手で形を表現してみせたけど、アイドル科の彼が知らないわけないか、と後になって気づく。





「 なんかスワに似合うな。いつか演奏してるスワを見てみたいな! 」

「 そう? 私もいつか… 」





そこまで言いかけて、ハッと口を両手で塞いだ。

いつかアイドルとして歌って踊るレオくんを見てみたいだなんて、興味本位とはいえ言ってはいけない言葉だ。

相手の気持ちを汲み取るの得意だというのに、自分の欲を出してしまった。





「 … 」




レオくんもそこまで鈍くはあってくれなくて、伏せた目を一度 閉じてから、こちらを見据えた。





「 今は無理かもしれないけど、おれもいつか、スワに見てもらいたいなって思うよ 」

「 ご、ごめん 」




気を使わせてしまった。





「 謝るなよ〜! 本音だよ。どんな形でもいいから、スワには恩返しがしたいと思ってるんだ 」

「 恩返しなんて、私何も出来てない。だって、現状は何も変わっていないんだから 」

「 そうかもしれないけど、おれはスワがいてくれて良かったって思ってる。こんなに話せるようになったのも、外に出られるようになったのも、スワのおかげだから 」





私は彼の支えになれているのだろうか。
もしなれていたのなら、嬉しい。





「 なぁ、スワ 」

「 ん? 」

「 スワは…おれがいなくなったらどうする? 」





顔から血の気が引いていくのが分かる。

私は足を止め、「 今、なんて? 」となるべく冷静を装ってそう問いかけたが、恐らく情けない顔をしていたと思う。





「 ち、違うっ! 別に血迷ったとかじゃないから! 」

「 え、私てっきり… 」

「 違うよ 」

「 じゃあ、どういう意味? 」





彼は、困ったように笑った。





「 どこか遠い所へいっちゃうってこと 」





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ここち(プロフ) - momoさん» momoさんコメントありがとうございます! 自己満小説になっていないかと思っていたので、そういった意見をいただけて本当に嬉しいです。とても励みになります。これからもよろしくお願いします。 (2021年10月3日 14時) (レス) id: c2fb8c431e (このIDを非表示/違反報告)
momo - めっっっちゃ好みです。。。Knights大好きだし話の展開っていうかもう色々ドストライクすぎてイッキ読みしてしまった、、あと泉くんイケメンすぎて惚れました…続き凄く楽しみです!更新頑張って下さい!! (2021年10月3日 1時) (レス) id: d97a5a4175 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリ | 作成日時:2021年9月23日 4時

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