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どれだけ経っただろうか。
やっとたどり着いた流島の入口は荒れていた。
白鳩がここに来たのだろう。
荒れた地を見渡すと、そこには無線機が落ちていた。
そしてその近くにはアオギリの樹と思われる喰種たちの亡骸が転がっている。
貴「…、タタラ、」
あの人を探さないと。
タタラと別れる前に居たあの場所。
あそこにきっと居る。
そう思い振り返ったとき、
「こんな所に居たのですか
“エル”＿＿」
そこには私を囲むようにして
法寺たち捜査官が武器を構えこちらを睨んでいた。
貴「……運、悪……」
法寺「こちらにしては貴方が1人でラッキーだったのですが。」
ニコリと感情の無い笑みを浮かべ、私にだんだん近づいてくる。
その後ろには真戸アキラもいる。
貴「…なんで私がここにいるって分かったの？」
法寺「無線機から貴方がこちらへ向かってくるという話が聞こえたもので。」
……くっそ小瓶ちゃん、無線機ちゃんと切らずにここに捨てていったのか、あとでお仕置だ。
くすぐりの刑だ。
貴「タタラは」
法寺「…やはり、貴方はあの人の側近ですか」
貴「質問に答えろ」
法寺「どうでしょうか。
私も“まだ”見つけていないもので」
煽るように笑った法寺。
私に近づいてくるのを辞めない。
貴「戦いなくないんだけどな…」
痛いのは嫌だしこの人特等だし。
絶対私には適いっこない、どうしよう…。
そんな事を考えていた時、ある事に気がつく。
貴「………あれ、真戸は…、」
アキラ「ここだ」
貴「……っ、あ＿＿」
後ろに、居た。
なんで目の前に居たはずの真戸を見失うんだよ私！
いつの間に私の真後ろに…
そして目が合った時、
真戸はニヤリと笑った。
咄嗟に身構えようとしたが時すでに遅し。
首の後ろに強い衝撃が走り、
視界が真っ暗になって＿＿
…ダメだ、ここで目を閉じてはいけない、
アキラ「……卑怯な手だが。
『“狡猾” であることだ。正義の下であればどんな “卑怯” も許される。』
これは父が、ある人物に向けて放った言葉だ。」
…あ、もう無理。
必死で目を開いていたが、瞼が自然に落ちてくる。
真戸アキラのその言葉を最後に、私はここで目を閉じた。
早くあの人の所に行きたいのに。
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月飴 - 更新ほんとに楽しみにしています！大好きです！！ (2023年3月18日 0時) (
レス) id: 04f71f78b5 (このIDを非表示/違反報告)
お粥(プロフ) - おもちさんの作品いつも楽しく読ませていただいています。この作品は更新されませんか? (2023年1月12日 14時) (レス) id: 9c4b66d165 (このIDを非表示/違反報告)
lemonade066(プロフ) - もう続きってでませんよね… (2023年1月4日 13時) (レス) id: 66d7fc9173 (このIDを非表示/違反報告)
アレクサンドロス(プロフ) - はじめまして!!!凄く面白くてここまで一気に読んでしまいました!!!更新は気長に正座しながら待ってます!!!!応援しています!! (2022年10月3日 12時) (レス) @page10 id: c07eb82e74 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶らて - はじめまして！このお話大好きです！更新は気長に待ってます！ (2022年9月6日 23時) (レス) @page10 id: ebd3b689fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おもち
| 作成日時：2019年10月13日 1時
