【東京喰種】逃げた先で出会ったのは私の愛した人【タタラ】Part６

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貴「…でも、まだエトが、」





カネキ「…僕が探し出します。
きっと、また会いましょう」




貴「…ッ、ごめん…」








私が俯くと、






平子「また会おう」






丈がそう言って、珍しく笑顔で
私の頭をそっと撫でた。

…不器用だったけど、とても安心できた。







貴「…また、絶対会おう」









私はそう言い残し、来た時と同じ道を辿ってその場から去った。









貴「…タタラ……」





少しでも、あなたの力になれたなら。









もう、傷付く所なんて見たくない





誰も死なせたくない








喰種のために生まれた






だから、私は…。









やっぱりまだ慣れない、大事な人を失うというこの気持ちに涙は溢れてくる




それを拭いながらも、命と同じくらいに大事な人の元へと向かう。








ウタさんがいつか教えてくれた言葉







私はあなたと生きていけない
私はあなた無しでは生きていけない





まさしく私にピッタリだと、そう思った。








あなたは私の痛み
あなたは私を殺し、私を生かす






うろ覚えだったけど、こんなことも言ってたよね。
オークションの時だったかな。

私を小脇に抱えて運んでた時、そう言ってたのを思い出す。









貴「私は…あの人無しじゃ生きていける気がしないんだよね…割とガチ」






私の酸素のような存在、それがあなたで
空気のような存在、それがアオギリの樹だ









止められていたボートを全速力で飛ばす。




赫子を上手く使って加速する。









ずっと、みんなと一緒にいたいから私は必死になる




誰にも壊させやしない






法寺さんにも、誰にも









近づいてくる流島目掛けて、





早く、早く＿









あの人の元に。

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