【鬼滅の刃】存在がうるさい。

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やらかした、これはやらかした。

ちゃんと出る前に派手野郎に道教えてもらったんだよ。だけど、あーうるせえなと思って若干聞き流してたんだよ。過去の自分恨む！

別れ道の前で止まっていれば、いつの間にか足音はすぐ後ろまで来ていた。く、くっそ〜絶対怪しまれてる。この人に聞くか……。

仕方なく振り向こうとする直前、その人が先に口を開いた。





｢君も藤襲山に行くのか？｣

『エッうん』





な、な、なんで分かったの！？めっちゃ怖いんだけど！？

思考を読まれたのか、それとももともとこの人は私のことを知っていたのか。

考えられる可能性はいくつもあるが、とりあえず怖い。



昔の癖で自然に警戒心が強まる。

話しかけてきたのは私と同年代ぐらいの男だった。

水色が主体で白の雲が描かれた羽織を着ており、左腰に刀を携え、顔の左上には赤茶色の傷跡が見える。あと印象的なのは太陽？が刻まれている耳飾りと狐のお面だ。

相手との距離は十分にあることを確認して、瞬時に笑顔を作った。





『もしかして君も？』

｢うん、今から最終選別に行くところだ｣

『私もなんだけど道分かんなくなっちゃってさ……。よかったら一緒にいかない？』

｢もちろんだ！｣





お、おえええ。吐く！きもすぎて吐く！久しぶりに猫被った感ハンパねえ！

話そうと思って咄嗟に出てきたのは猫被った私だった。本当につくづく思うけど癖ってなかなか抜けないよね。

そうだよ数ヶ月前まで常にこんな感じだったよ私……。





『私は遊馬Aって言うの、よろしく！』

｢俺は竈門炭治郎だ。よろしくな！｣





お互い自己紹介を終えたところで、炭治郎のあとに続いて藤襲山へ向かった。





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