【鬼滅の刃】存在がうるさい。

53 ページ6

・





訓練を始めて約2ヶ月経った今日は何の日かって言うと





｢ド派手に合格してこい！｣

『ねえ本当に行かないといけないの？』

｢は？当たり前だわ｣

『まじで行くよ？行っちゃうよ？？』

｢とっとと行けよ｣





さぁー、みんなお待ちかねの最終選別の日だよー全員集合ーーー(棒)。

……とうとうこの日が来てしまった。今日は朝からテンションがすこぶる低いです。

宇髄天元と嫁3人に見送られてきたのももう数時間前のことで、教えられた道に沿って藤襲山まで歩いているところだ。

全力で行きたくない。逃げよっかな！！

がしかし。持たされたのは2本の日輪刀のみ。

おい最も重要な金は！？なんて厚かましいことを言えるはずもなく、そのまま出てきた。泣ける。





『二刀流とか派手野郎とお揃いじゃん……』





背中に背負った2本の刀の重みを感じながら呟く。すっごく嫌だな！

まあ確かに？家出する前に、バランスを整えるためだって言われて利き手じゃない左手でもフツーに刀振らされてましたけど？

それがまさかここで活きてくるとか思ってもみなかった。別に活かされてもないけどな。



左手でも刀を振れることを何故か訓練初日から見抜かれていた派手野郎にその2週間後には2本の木刀を渡され、それで訓練させられた。

もうこれ私の過去がバレかねないと思うんだよね。つまりは早く逃げるべきだと思うんだよね。

こんなに刀が扱える14歳のガキとか存在しないのでは……。



無限に文句は出てくるが、私には最終選別を合格して帰ってくる道しか残されていない。

道なりに沿って歩いていると、少し離れて私の後ろを歩いている足音に気付いた。

んー、歩く速さは私とそんなに変わらない、か……。足音も軽やかだな。



歩きながら結構どうでもいいことを分析していると別れ道に辿り着く。

と、そこであることに気付き、出しかけた足を止めて固まった。あっれ？

冷や汗がだんだん湧いてくる。あっれ？？





『……』





どっちだっけ？？？





・

54→←52

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す