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ご飯を作るべく台所に消えていった須磨さんに全力で感謝する。ここまで長かった。
そして宇髄天元に促されるままに机の前に座ることにした。
いつもなら刀は必死に隠そうとするが、この人の前では隠すのは無駄だ。そもそもこいつも持ってるしな。
遠慮なく傍に置く。と、宇髄天元は何故か勝手に私の刀を手にとり鞘から抜く。何してんだこいつ。折りでもしたらぶん殴るぞ。
じーっと見ていると、宇髄天元が何か聞いて欲しそうな顔をしてたから聞いてあげる私ってかなり優しいと思う!!
『どうしたんですか?』
「いや、日輪刀じゃねえのなって思って。ふっつーの地味な刀だな」
『ニチリントウ……?』
「それにしてもこれガキにしては重いんじゃねぇの?ましてや女だし」
『これしかなかったので。もう慣れました』
それに、家出する前までは男と女の区別もなかったようなもんだし、と心の中で付け加えた。
初対面の人に軽々しく言えるような話じゃない。引かれるか怯えられるのがオチだ。まあこいつに限っては怯えるってことはなさそうだけど。
あの頃はあの環境が普通だと思ってたけど、全然違った。
……私にはこちらの世界は眩しすぎる。
ときどき、人の優しさに目を瞑ってしまいたくなるぐらいに。
宇髄天元は「へー」と興味無さそうに鞘に刀をしまうと元のところへおいた。なんか腹立つな?
そして待つこと数十分。ズラリと並べられた料理の数々に私は思わず涎を垂らしかけた。だって!美味そうなんだもん!絶対美味い!!
すぐさまパチンと手を合わせた。
「さあどんどん食べてください!」
『い、いただきますっ!!』
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成瀬(プロフ) - 夜小雨さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてめっちゃ嬉しいです!!よかった、シリアスさに全部持っていかれそうだったのでw更新頑張ります! (2020年1月7日 12時) (レス) id: 0005ea8ca7 (このIDを非表示/違反報告)
夜小雨(プロフ) - 夢主と宇随さんの掛け合い、面白すぎ!最高ですねwwいつも更新楽しみにしてます!!これからも頑張ってください! (2020年1月7日 9時) (レス) id: 1010f12598 (このIDを非表示/違反報告)
成瀬(プロフ) - 午前の紅茶さん» コメントありがとうございます!なんとも可愛らしい好きでしょうか()めっちゃ嬉しいです!頑張りますね! (2020年1月2日 11時) (レス) id: 0005ea8ca7 (このIDを非表示/違反報告)
午前の紅茶 - いっぱいちゅき。更新頑張ってください! (2020年1月1日 23時) (レス) id: bde0f88de0 (このIDを非表示/違反報告)
成瀬(プロフ) - 偽っ子さん» コメントありがとうございます!んふふ、そうなんですよ。これとてつともなく私の好みになってますすみません()完全なるチートではないけど強いみたいなキャラ好きなんですよねッッ!読んでいただき感謝です! (2019年12月28日 12時) (レス) id: 0005ea8ca7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:成瀬 | 作成日時:2019年11月2日 21時