【鬼滅の刃】視界がうるさい。

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宇髄天元side






『とっても美味しいです須磨さん！こんな美味しいご飯生まれて初めて！！』

「まあAちゃんったら！照れます！可愛い！！」






須磨がAちゃん可愛かったのでちょっと張り切って作りすぎちゃいました！なんて訳の分からないことを言っていたが、目の前でこのガキｰｰｰ遊馬Aはひたすら食べ続けている。胃袋デカすぎね？

俺はそれをぼーっと見つめていた。



一見愛嬌のいい女の子だが、ところどころでどこか違和感を感じる。

日輪刀でもねぇただの地味な刀持ってるし。



俺とこいつが出会ってから屋敷に戻るまでの移動中。

こいつは俺の一定の距離を保ってついてきていた。

ちょうどもし俺が攻撃しても致命傷は与えられないぐらいの間合い。……これは深読みしすぎか。

ガキがそこまで考える必要も理由もねぇよな。



そして注目するべきはこいつの足取りだ。音がほぼなかった。

まるで訓練されていたかのような歩き方だった。それを息をするかのように、自然にできている。

これだけでもただのガキでないことは明白だ。



須磨は早くもガキに愛着が湧いたようで、可愛いを連呼中だ。まあ飯にがっつく様はド派手で見ていて気持ちがいい。





そのあとまきをと雛鶴が俺の次の仕事の情報収集から帰ってきたが、こいつらもガキに懐くのは早かった。3人揃ってやめてくれ。

できれば泊まらせてほしいと言っていたが、嫁3人はもう泊まらせる気満々だ。まあ部屋は余ってるからいいが……。

なんせガキのくせに腹ん中で何思っているのか分からない。思考が読めない。恐ろしいもんだ。

殺意とかは全くなく危害を加えそうな気配も皆無だが、何故か放っておけない存在。





・





夜。就寝するには早い時間帯だが、ガキは酷く疲れているらしい。

俺はウトウトしているガキを部屋に案内した。





『今日は本当にありがとうございます。おやすみなさい』

「ああ、おやすみ」





ペコりと頭を下げるガキに手をひらひらさせて、部屋に入って行くそいつの背中を見る。





｢……｣





相変わらず気持ち悪ぃぐらい足音なかったな。

一体何者だ。





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