【鬼滅の刃】視界がうるさい。

24 ページ25

・




｢そうなのか、今絆創膏……うーん包帯の方がいいかな。持ってきてあげるからね｣

『すみません……』





慌てて包帯を取りに行く店長さん。店長さんいい意味でも悪い意味でも素直すぎるって。

私は再び目の前の女を睨んだ。何考えてんの？





｢ほんとにごめんねぇ｣

『思ってもない謝罪なんか言わなくていいですよ』





にんまりと笑顔を浮かべる氷室さんに、冷たく言い放つ。

構えていると店長さんが戻って来た。同時に氷室さんからの殺気も消える。



事後処理面倒だけど、隙あらば私を喰いたい……殺したいって感じ？

なんか早く喰べたいって言われたけど実感わかない。

まあ私は今、暗殺する逆側の立場ってことね。負けねぇよ、殺されてたまるか。

店長さんにお礼を言って包帯を受け取り、水で1度血を流してから包帯をぐるぐる巻き付ける。

そして厨房を出て、団子たちを運ぶ作業に戻った。





ド派手な宇髄天元様の元まで『遅くなりました、すみません』と持って行ってやると｢おっせぇよ｣と言われた。いやそれはもう大変な諸事情がありましてね……！

机に団子を置くと、もっと近くに来いと手招きされる。





『はい？』

｢なあ、怪しいやついねぇ？｣

『怪しいやつ？』

｢おう｣





声を小さくして聞いてくる宇髄天元に『心当たりがないこともないですね……』と、氷室さんを頭に浮かべた。

怪しいってか……もう命狙われちゃってるんですけど？？





・

25→←23

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す