花には水を、人には人を妖に＿＿＿? 2 (ページ41)

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８１話黙って消えるのは許さないページ41

カラ松side

チ「て、転生命令が下ったってどういう事!?」

あの日、妖怪神とやらに呼びたされた日、二人が告げられたのがそれだったのか。

引きこもって出てこなかったのは、何かを聞かれちゃまずいと思ったからなのか?

天藍「お二人共、人間を助けるために転生命令が下っていない船幽霊の青蓮や鎌鼬三体、覚を転生術で転生させてしまったんです、

転生術は無闇矢鱈に使ってはいけないものです、特に私情を挟んだりしてはいけないもので、

いくらその術を持った神様に近いものであっても、それを無差別に使ったら処罰されるのが妖界の掟です」

ト「そんな理不尽な…だいたいあの３体滅茶苦茶危険だったじゃん!!」

俺が見ていた限りもそうだった。

まず、青蓮、罪もない人の魂を攫ってそれを糧に生きていた。

次に、鎌鼬、致命傷になりかねない傷を残し、危険を及ぼした。

最後に覚、正直あれは相手を殺すことしか考えていなかったと見ても、間違いはないと思う。

天藍「それは、僕もわかってます、でもおふたりは、“それが妖怪神様のご意思なら、その御心に従うまで”って…反論の隙すら与えてくださいませんでした」

チ「そんな……」

お「でも俺達がじたばたしたってしゃーねーだろ、それに、転生命令ならまた妖怪か何かに生まれ変わるんだろ?」

天藍「それが…今回の転生命令は異例中の異例らしくて、お二人共妖界から永久追放されてしまうそうで…生まれ変わったらどうなるかわからないんです」

一「何…それ……」

転生してもどうなるかわからない。
そんな状態で二人は転生命令を受けようとしてるのか。

なんで何も言ってくれなかったんだ。

この間の鎌鼬の件だってそうだ。
二人ともずっと隠してて……。

お「本っ当にあいつら隠すの好きだよな…」

天藍「僕もそう思います、現に黙っておけって言われました」

言われたのか。
やっぱり転生命令の件も隠しておく気だったのか。

十「何も言わずにいなくなる気だったってこと?」

ト「聞いた感じそうだよねぇ」

お「天藍、妖界への道、開けるか?」

天藍「そういうと思ってました(ﾆﾔｯ」

天藍はそういうと空中にくるりと円を書き妖界への道を開いた。

黙って消えさせるほど、甘くない。

おそ松の目がそう語っていた。