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73話 天狐の母は ページ33

狐優紀side

ト「うわあああ!!狐優紀ちゃああああああん!!」

狐優紀「ゴフゥッ!?」

いった……な、何なんだ。

あれ?私こんな真紅の着物なんか着てたっけ?

天藍「狐優紀様!!よかった」

狐優紀「て、天藍?これはどうなっておる?何故みんなここにおるのじゃ」

私が問うと、それは……と口ごもる天藍。

あ〜言っちゃったのね。
羽実果と一緒に言っちゃったのね。

十「狐優紀ちゃん元気!?元気すか!?」

狐優紀「あ〜元気元気、大丈夫だよ〜頼むから首ガクガクするのやめて、視界ぶれてるよ」

十四松は元気だねぇ。おかげで視界がぶれてるよ。

お「おーまーえーなぁ!?言えよ!!そういう大事なこと!!寂しさで心臓がきゅってなんだよ!!」←

狐優紀「こんなんできゅっとなんの!?」

心臓もたないよ!?大丈夫この人達!?←

銀「おのれ……」

あや、やべ。銀のこと完全に忘れてた。

私は急いで身を起こして、皆の前に立った。

正直今まで対決した中で、一番得体がしれないのが銀だ。
何を仕掛けてくるかもわからないし、知っていたところで対処できるかすらわからない。

天藍「銀…様……?」

銀「天藍、お前は狐優紀様の所にいたんだねぇ、自分の母親を殺したそんな化物のところに」

全松「えっ……?」

羽実果「出鱈目を言うな!!狐優紀が実の母親を殺すわけないだろ!!」

いや、案外そうなのかもしれない。

銀「もちろん、直接手を下してはいないさ、狐優紀様?

あんたを産んだせいで天狐である貴方の母親は力を失い、数年の後生命を落とした、

貴方が殺したんだ、私が仕えていたあの方を!!」

狐優紀「そう、かもしれぬな」

母上、私が貴方を殺してしまったのでしょうか、私の存在が、貴方を。

74話 半妖の存在→←72話 治癒術



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作者名:スノーローズ | 作成日時:2017年7月16日 20時

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