花には水を、人には人を妖に＿＿＿? 2 (ページ31)

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７１話真紅の着物ページ31

一松side

妖界に入ると気味の悪い空気が身を包む。
やっぱここキモい。

前方に目を向けると何かデカイ鬼みたいなやつと狐優紀が戦闘中だった。

お「あれ……?狐優紀ってあんな真紅の着物持ってたっけ?」

狐優紀は例の妖怪の姿だったが、着物はいつもの紫がかったものとは違って、綺麗な真紅の着物をまとっていた。

ところどころムラがあって薄いところもあるけど……模様?
ていうかあれ本当に真紅の着物なのだろうか。
なんか別のものに思えて仕方がない。

天藍「!?!?違う!!違います!!狐優紀様はあんな着物持ってません!!あれはいつもの紫色の着物です!!」

全松-カ&ト「｢えぇぇっ!?｣」

紫色の着物がなんであんな真っ赤な色に……。

いや、そんなのもうわかってるよ。

血だ。

羽実果「着物が血で赤く染まるほど怪我してるんじゃ命に関わるよ!!」

天藍「しかし、狐優紀様が相手にしているのは覚、一人でも二人でも、数が増えたところで読まれたら太刀打ちできるわけないですよ!!」

十「天藍君、大丈夫!!絶対大丈夫!!狐優紀ちゃんを助けよう!!」

十四松はニパッと笑うと目の前の鬼を見据えた。

お「攻撃読まれるんだったらどうやって仕掛けるかだよな…」

羽実果「姉さんに気を取られている隙に奇襲をかけるしかないよ」

奇襲、果たして心を読む天才にそれが通じるのか。
そんな事わかっちゃいないけど…今は、やるしかない。