67話 元締めは ページ27
狐優紀side
妖界に入ると気味の悪い変な空気に包まれる。
あぁ、やっぱり私、ここが嫌いだ。
狐優紀「…巻き込みたくなかったんだけどなぁ」
?「それはお友達を?」
ひとりボソリと呟いたその言葉に反応する何か。
次の瞬間、風刃が私めがけて飛んできた。
狐優紀「
暗闇の中から現れたのは、かつて私の母に仕えていた狐。
すぐ側には鎌鼬がいた。
銀「狐優紀様お久しぶりでございます」
狐優紀「今更妾に何の用じゃ」
銀は母上が亡くなった後、突然私の前から姿を消し、そのまま行方知れずになっていた。
それは恐らく、私を恨んでいたから。
母上が半妖の子を産んだと知って一番最初に私を殺すべきだと言い張ったのは銀だと聞いている。
それでも母上は私を守ってくれた。
いつしか銀は母上に根気負けして、嫌々ながらも私の面倒を見てくれるようになった。
でも、母上が亡くなったその日、突然姿を消した。
銀「何の用…ですか、九尾様を転生させたのは狐優紀様、あなたでしょう?」
狐優紀「やっぱり、あの小妖怪達の中にいたのはお主か」
復讐の理由は九尾を転生させたことだけではなかったのだ。
個人的な私に対する恨みと、九尾を転生させた恨みのツーコンボ。
銀「えぇ、貴方が消えてくれたらそれに越した事は無いのですけど、かんたんにはきえてくれそうもないですし」
狐優紀「カラ松をトド松を人質にとったのじゃろう?そんなことはとうの昔にわかっておるわ」
あら、話が早いことで助かります。
銀はそう言うと両腕を上にあげ、檻に入れられた二人を私の前に置いた。
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作者名:スノーローズ | 作成日時:2017年7月16日 20時