65話 言えない理由はなんですか? ページ25
おそ松side
震えてる。
いつもヘラヘラニコニコしてる羽実果が…。
怯えてる?何に?
天藍「羽実果様?大丈夫ですか?」
羽実果「え?あ、うん、大丈夫」
嘘だ、無理して笑ってる。顔引きつってる。
チ「ねぇ、一つ聞きたいんだけど、狐優紀ちゃん、どこ行ったの?」
その単語を聞いた途端、羽実果、天藍、俺はぴしりと固まった。
そうだ。
血相を変えて家を飛び出していったのはいいが、肝心の行き先を知らない。
羽実果「まさか、妖界に行っちゃったんじゃ」
天藍「1人でですか!?無茶すぎます!!」
狐優紀が妖界に一人で向かった?
何の為に。
……いや、そんなん誰かに聞かなくてもわかることだよな。
わかっていながら目をそらしてんだよな、俺は。
カラ松とトド松の行方を探る為だ。
血相を変えて家を飛び出したって事は、犯人は“普通”じゃないってことだ。
それに狐優紀は妖界への道を開くことだってできる。
恐らくそれは天藍や、羽実果も出来るのだろうが。
お「今回ばかりは俺達を妖界に連れていくのは無理だから、何も言えねえってことか……」
バッと顔を上げた羽実果の目は真ん丸に見開かれていてまるで顔に図星と書いているかのごとくわかりやすかった。
チ「えっそうなの!?」
羽実果「あーあーなんでバレちゃうかな…そうだよ、その通り、姉さんには口止めされてたんだけどこの際だしね」
そう言ってため息をつくと、羽実果はぽつりぽつりと話し始めた。
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作者名:スノーローズ | 作成日時:2017年7月16日 20時