63話 始まりの地へ ページ23
狐優紀side
まずい事になった。
鎌鼬までならなんとか出来たかもしれない。
でも私一個だけ見落としてた。
最初の“神隠し事件”の時のこと。
あの場にいた小妖怪達。
私はあいつらを調べなかった。
大半は皆が片付けてくれたから大丈夫だろうって油断してしまったんだ。
あの中にいたかもしれないのに。
“地狐になりきれていない者”
が。
別に誰とは言わない。ただ、地狐一歩手前の狐なら、小妖怪に化けることも可能だろう。
それにきっと数も多い、誰かに絞ることなんてまず不可能だ。
それはともかくだ、地狐一歩手前の狐はめんどくさいので狐という事にしておこう。
例えばもし、その狐が、あの九尾を尊敬していたとしたら、私を恨むのは当然と言える。
何らかの復讐を行おうとしていても納得出来るのだ。
ちなみにどうして九尾の件でこうなったと考えたのかと言うと、青蓮の件については十四松とカラ松によるコンボで周りの小妖怪は全滅していたからである。
狐優紀「妖界に行くしかない」
若しかしたらその狐が、神隠しの能力を持っているかもしれない。
もしそうなのだとしたら、二人は人質に取られた可能性だってある。
私は意を決すると全ての始まり、あの路地裏へと足を進めた。
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:スノーローズ | 作成日時:2017年7月16日 20時