５３話 松野家生活を開始せよ ページ13
羽実果side
現在、私と狐優紀は石のように固まって状況整理中である。
ん?松代さん、今なんとおっしゃいましたか?
“うちにいらっしゃい”?ん?
狐優紀「えっ?何言ってるんですか松代さん!!これ以上住人が増えたらとんでもない事になっちゃいますよ!?
食費だってバカにならないし、大変なんですよ!?」
うん、今回ばかりは私でもわかる。
松野家の住人は現在８人、八人分の食費なんてどれくらいかかるのか知らないが、
さらに二人も増えたらどんだけの出費になるやら。
考えたくもない。
松代「八人分作ってるんだもの、二人増えたところで変わらないわよ」
狐優紀「そ、そうは言ってもですね……」
天藍「狐優紀様どうされるので?」
狐優紀「だから今それを考えているんだろうが!!妾の頭を混乱させるな!!」
頭混乱って、そこまでか。
お「いんじゃね?母さんがいいって言ってるんだし」
狐優紀「でも……」
松代「遠慮しなくていいのよ!!」
遠慮はしてない。
大変なんじゃないかなあと思ってるだけだ。少なくとも私は。
狐優紀「(そこまで言われてしまうと逆に断りにくい…)わ、わかりました、お世話になります」
羽実果「姉さんが言うなら」
てか折れるの早かったな姉さん。
自分が半妖だと知っても、突き放したりしない人達だったから、嬉しかったのかな。
天藍「狐優紀様?」
狐優紀「天藍は…((松代｢ここにいていいわよ!!｣…ありがとうございます」
松代さん心が広い!!天藍君もここに置いてくれるなんて!!
一緒にいられることがわかって天藍君は少し安心したような表情を浮かべた。
狐優紀「邪魔だと思ったらじゃんじゃん追い出してくださいね!!」
お「いや、なんねーだろそれw」
姉さんの追い出しても構いません宣言の後、私たちの松野家生活が開始される。
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作者名：スノーローズ | 作成日時：2017年7月16日 20時
