51話 半妖とわかっても ページ11
狐優紀side
“いじめられたからね”なんて言ってしまったけどそんな生半可なものじゃない。
妖怪は半妖を嫌う。
半人前だとか、弱いとか、そんな理由で。
そして、半妖の多くは命を落とす。
私や、羽実果の歳まで生き残ってる方が少ないんだ。
お「んーじゃあ親御さんもいないで1人なわけか」
天藍「ちょっと!!僕もいますよおそ松様!!」
その通りだ。
天藍は表向きは私のお供だけど仲間なのには変わりない。
きっとそれは家族に近いものなのだろう。
お「あ〜」
羽実果「なんなのさその微妙な言動は…」
羽実果がそういった途端居間の襖がスパァンッと開かれた。
半妖組「「うわあああ!?えっ!?松代さん!?」」
松代「話は聞かせてもらったわ!!」
え、き、聞いてたってどこから……まさか、私達が半妖だって…。
松代「あなた達が半妖って事とか、ご家族がいないこととか」
聞かれちゃった。
お「嫌いになる?」
松代「誰を?」
カ「母さんは二人が半妖だって知って嫌いになるか?」
松代「あら、どうして嫌いにならなきゃいけないの?とってもいい子達じゃない、半妖とか人間とか、関係ないのよ」
羽実果「やっぱり松野家の人達は不思議だ…」
同感だ。
昔の人達は半妖ってわかった途端に突き放す輩ばかりだったから。
だからしばらく人間は嫌いだったんだけど。
羽実果「そう言えば、姉さんいつの間に人間嫌い直ったの?」
狐優紀「妖界計算でここ120年くらい前からかな」
人界で言うと…12年…大したことないや。
ト「十二年前に会ってたら僕達嫌われちゃってた!?」
狐優紀「うーんどうだろうね…一応私も誰彼構わず嫌ってたわけではないし」
正直いつ直ったのか、そんなことはわかっちゃいない。
案外、割と最近、皆と出会ってからかもしれないな。
松代「とにかく!!狐優紀ちゃん、羽実果ちゃん、困った事があったら頼ってね!!そこのおチビちゃんも」
天藍「お、おチビちゃ…僕はれっきとした猫又でs…って」
狐優紀「ま、松代さん、天藍、見えてるんですか?」
松代「そこの猫又の子よね?さっきからいたじゃない」
衝撃の事実、松代さんにも妖怪が見えるようだ。
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作者名:スノーローズ | 作成日時:2017年7月16日 20時