37話 海の中へ ページ41
トド松side
な、何この妖怪。
なんかこの感じすごく嫌だ。
狐優紀ちゃんに突っかかった口調で話してるし、攫ってきた人達を獲物とか言ってるし。
狐優紀「おぬし、本当にこれが正しい事だと思っておるのか?」
青蓮「正しいも正しくないもないわ、だってそれは私の獲物ですもの、他人に口出しされる筋合いはないわ
特に半妖なんかにはね」
半妖という言葉を聞いた途端狐優紀ちゃんは拳を強く握って険しい顔をした。
殺気ダダ漏れでかなり怖い。
狐優紀ちゃんにとってどうやら半妖という言葉は大切な言葉だったらしい。
青蓮「あら、気分を悪くしちゃったかしら?ごめんあそばせ」
狐優紀「そのひん曲がった性根、妾が叩き直してやる」
いつもの狐優紀ちゃんからは想像がつかないくらいに低い声で、彼女はそう言った。
どちらともなく開始された戦闘に、僕達が割り込んでいけるはずがない。
どうして良いやらとあたふたしていると、それが悪かったらしい。
すごい勢いで発射された水が僕達の方に向かってくる。
あれを食らってしまったら無事じゃすまないだろう。
狐優紀「…!!結界陣!!」
狐優紀ちゃんが張った結界によって水が弾かれる。
それを放った犯人である青蓮は不機嫌そうに舌打ちすると狐優紀ちゃんに掴みかかった。
バランスを崩した狐優紀ちゃんはそのまま青蓮と一緒に海の中に落ちていく。
ト「狐優紀ちゃん!!」
慌てて走って手を伸ばすもその手は空を掻き、ついぞ彼女の手を掴むことはできなかった。
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作者名:スノーローズ | 作成日時:2017年7月9日 0時