32話 向かうは赤塚救急病院 ページ36
カラ松side
トド松に話を聞いた俺達は今タクシーの車内である。
向かう先は赤塚救急病院。
おそ松達が救急搬送された先だ。
タクシー代が気になるところだが、狐優紀が全て受け持ってくれるそうだ。ありがたい。
が、しかし返さなければ、そんな事を考えつつ病院はまだかと心ばかり焦っている。
狐優紀「カラ松君、落ち着いて、走っていたら倍以上かかる時間を車で少しは短縮できているのだし、焦っても現状は変わらないのだから」
静かに前を向き狐優紀は落ち着いた様子でそう言った。
狐優紀「トド松君、二人がどうして病院送りになったか、わかる?」
ト「……また、オカルトチックなことなんだけど、
赤塚区って閏年に海辺から女の人の声が聞こえるようになるんだ、
単なる噂だと思ってたんだけど、どうやらそれが本当らしくて、
僕、兄さん達が待ち合わせ場所になかなか来ないから探しに行ったんだ、そしたら学校の同級生が
『松野達なら虚ろな目でおぼつかない足取りで海岸の方に行ったぞ』って、
まさかと思ったけど一応行ってみたら既に人が沢山いて、兄さん達が運ばれるところだった
その場にいた人たちの話だと、二人とも溺れてたらしいんだ、海で」
何らかの事情があって海に行った挙句溺れたと、つまりはそういう訳だ。
狐優紀の方を見ると気難しい顔をしていた。
神隠し事件の時の天藍に話しかけていたあの顔だ。
狐優紀「ありがとうトド松君、まずはおそ松君達の状態を確認しよう、犯人を決定づけるのはその後だ」
ト「えっ…!?分かったの?犯人」
トド松が問うと、狐優紀は少し笑って、
狐優紀「うん、十中八九こいつだろうって言うのがね」
と言った。
33話 犯人を突き止めるために→←31話 平凡な日、否、非凡な日
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:スノーローズ | 作成日時:2017年7月9日 0時