花には水を、人には人を妖に＿＿＿? (ページ18)

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１４話妖力をページ18

狐優紀side

本気なんだろうかおそ松君は。

妖界は妖気とか邪気とか、瘴気とか色々人間に対して悪影響をおよぼすものがいっぱい充満している。

それに、境界を超えるのも身体的にきついのだ。

どのくらい、と言われると困るが、おそらく一時間程度は動けなくなるくらいには。

気絶して運ばれてしまうぶんにはそこまでの負担はかからないけど、意識がある状態じゃ、かなりきつい。

狐優紀「本気で言ってるの?辛いよ?」

お「神隠しに遭ってるのは赤の他人だけじゃない、俺達の身内も巻き込まれてるんだ、だったら行くっきゃねえだろ」

……どうやら決意は本気らしい。

天藍「狐優紀様?どうされるので?」

狐優紀「…人が妖界と、人界の境界を越えるときの負担はどれくらいだったか……」

天藍「まさか連れていかれるおつもりですか!?」

狐優紀「そうじゃ、ここで無理にでも断っては、妾の後が怖い…それに、身内を助けたいという思いは充分大切な事じゃ」

それはそうなんですけど……。

と言って眉をひそめる天藍。

天藍も人界から人が妖界へ行く時の負担がどれほどのものか、よく知っている。

心配なのだろう。

天藍「狐優紀様?」

狐優紀「決めた、おそ松君、私の妖力を少しだけを授けるよ」

お「妖力!?何だそれ!?俺妖怪になんの!?」

狐優紀「妖怪にはなんないから安心して、そうだなぁ、霊力って言った方がわかりやすいか…」

私はそう言って話をし始めた。