2話 ページ3
羽実果side
え、何がどうなっちゃってるの。
遡ること十分前……。
羽実果「結貴野……じゃなかった夕闇、終わった?」
結貴野がブラックリリーに乗り込んでから三十分後、そろそろ殲滅した頃だろうかと連絡を入れる。
しかし返事は終わってるどころか進んでないという言葉。
思いのほか人数が多かったようだ。
と、そこまでは良かったのだが。
ガシャーンッという音が前方から聞こえたと思ったら、結貴野が装着しているであろうインカムを通して、私のインカムから、銃声やら爆発音やら兎に角やかましい、騒々しい音が聞こえてきたのだ。
何が起こっているのかと思ったら、どうやら別のファミリーが攻め込んできたらしい。
まさか依頼が被っている所があったとは……。
しかも乗り込んできたファミリーは少数らしく、どこのファミリーかを特定するのは難しそうだった。
結貴野《羽実果、殲滅完了しちゃったんだけど》
と、騒音のあと5分もしないうちに結貴野からそんな連絡が入り冒頭に至る。
いやいや待って待って?終わったどころか進んでないんじゃなかったっけ!?
結貴野《しかも乗り込んで来た人達(?)既に消えてるし》
嘘ぉ!?
あらかじめハッキングしておいたブラックリリーの監視カメラを見ると建物内はモザイクをかけたほうがいいくらいにグロテスクな状態。
完全に殲滅されていたために結貴野が監視カメラに入るところでこちらに向かって手を振っている程だった。
あの短時間でここまでのことを成し遂げるとは、その人達一体何者?
建物から脱出した結貴野と合流した後、帰宅してからも悶々と考えていたせいで気がついたら午前3時になっていた。
これ、今日の授業絶対寝る。
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作者名:スノーローズ | 作成日時:2017年6月12日 8時