あ「ねぇ、なんでこうなったの？」 安「え？（ニコッ」コ「え？（ニコッ 」赤「？（黒笑」べ「フフ（微笑」ジ「（ニタリ」

25話 麻薬取引 ページ27

麻薬取引があろう場所の近くまで来た




帽子を深めに被り路地に入る



「よぉ兄ちゃん、金はちゃんと持って来たか？


ほら、約束のやつ」


と、何やら小さな袋をぴらぴらとちらつかせる



「金は持って来た！

だから早くそれをっ…！


早くくれ…！」


「おっと、まず、金が先だ」






やはり拾った情報の通り、

麻薬の取引があった






やっぱり麻薬に手を出して

禁断症状出始めちゃった系アルバイターかな






そのクスリは熱いの？冷たいの？



どっちにしろ


そんなもの使わせてあげないけどね





あ「お兄さん達」



「「？！？！」」





突然出て来た私に驚く2人の男



あ「…ダメだよお兄さん
そんなのに染まっちゃ



彼女さん…悲しむでしょ？？」


「どうして……そのことを」



あ「ってことで悪いお兄さん


刑務所で人生相談してきなさいな」



と、麻酔銃を打つ

パシュッ





「うっ…！」


ドサッッ


倒れた悪いお兄さんは後で警察に通報しておく


素早く袋を奪い取り見てみると
その中には葉っぱのようなもの




あ「…大麻ってやつ？」



大麻初期依存のお兄さんは
ただ立ち尽くしていた



あ「…はいお兄さん




これ、精神安定剤」



と言って二錠の丸薬とペットボトルを差し出す





こんなこと普通はやってはいけないのだが

これしか今はできることがなかった


と言っても
この丸薬はただのビタミン剤なんだけど…



こんなの聞いたことない？

癌が治る薬と言ってビタミン剤を処方された患者が瞬く間に癌が治っていったって話




あのクスリじゃなくても
ちゃんとした薬で
脳を騙してみるのも１つの手



何かにすがるようにそのお兄さんは
錠剤とペットボトルを受け取る



「………」




無言でその丸薬を口に放り込み
水で流し込むのを見届ける







あ「今日はもうあれに頼らなくても大丈夫だね？」



「……あぁ…とても…楽になったよ



今日は…眠れそうだ」



とても安心したようなその顔は

どう見ても普通の優しげな男の人



あ「…それはよかった」

と言って薬の入った瓶を渡す


「あの…君は一体……」

あ「じゃあそういうことで、


ちゃんとその薬飲んでれば


そのうち治るから


1日目は2錠
2日目は1.5錠
3日目は1錠


こうやって飲む頻度を減らす


どうしてもまた手を染めたくなったら
彼女に止めてもらってね」





そう言って


パトカーのサイレンが聞こえてきたのを確認して


私は路地を後にした

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