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その後、再び開かれたドアから見知らぬ2人が入ってきた。青と白が特徴的な2人だ。
?「わ、ほんとにいた」
坂田「俺嘘つかんわ!」
青い人が私を見る度そう口に出した。
確かこの人たち...
『そらるさんと、まふまふさん?』
そらる「あ、せ〜かい」
ふわぁとした感じのそらるさんが私の言葉に答える。
そらるさんの後ろではまふまふさんが隠れるように身を潜めていた。
そらる「ちょ、まふまふ。会いたがってたじゃん」
まふ「いや、でも、____」
2人がヒソヒソと話している間、私はうらたに話し掛ける。最後に跳ねた髪の毛を弾いて。
『じゃ、私帰るから』
うらた「え、見てかないの?」
『私チケット持ってないし』
坂田「ええやん!見てってよ!」
うらたに便乗するように坂田も口を開く。
そんな2人に、主にうらたに向かって言った。
『あのね、幾らうらたの知り合いだからって私は唯の一般人なの。普通はここにだっていられないの』
うらた「えー、でも」
『でもじゃない。今回は仕方ないとして今度からは気をつけてよね、楽屋に私を呼ばないこと!』
そう言えばうらたは唇を尖らせる。
そんな顔をしても無駄だ、所詮私は部外者だから。
用も済んだので部屋から出ようとすると腕を掴まれる感覚がした。うらただろ...、と思い振り向けば
『まふまふさん?』
まふ「.......」
俯いたまふまふさんが私の腕を両手で握り締めていた。なにか、伝えたそうに口を開けたり閉じたりしているが一向に話さない。
そんなまふまふさんの手をそっと包み込んで...
『怯えなくて、大丈夫ですよ』
まふ「!?」
そう言えば、まふまふさんと後ろにいたそらるさんは驚いたように目を見開いた。
すると、まふまふさんは震える声で必死に私に伝えてきてくれた。
まふ「あ、の。ボク、ずっと貴方に会いたくてッ」
『はい』
まふ「うらたさんが話してくれる貴方のことがすごく気になってて」
『はい』
まふ「も、し.....よければ、ぼ、僕と!! 仲良く、してくだ...さぃ」
だんだん語尾が小さくなっていったが私の耳にはしっかりと彼の言葉が届いていた。震える手で、足で思いを伝えてくれた彼に1つの言葉しか浮かばなかった。
『うん、よろしくねまふくん』
まふ「!.....はい!」
これが彼の、大きな一歩。
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ハナボクロ(プロフ) - CIEL☆さん» ありがとうございます!一応完結ですがたま〜に番外編もだそうかとw次もよろしくお願いします! (2020年2月18日 8時) (レス) id: 0d95077ef8 (このIDを非表示/違反報告)
CIEL☆(プロフ) - 完結でいいんですかね…?? 一先ずおめでとうございます。 二人の距離感がまた素敵でした!! お疲れ様でした、次作も楽しみにしています。 無理のない程度に頑張って下さいね応援しています!! (2020年2月18日 0時) (レス) id: 5d5b1bd419 (このIDを非表示/違反報告)
ハナボクロ(プロフ) - ぺるはむさん» 最後までありがとうございます!! もう次の作品書きたいがために必死に終わらせましたwまた次もよかったらよろしくお願いしますね! (2020年2月17日 21時) (レス) id: 0d95077ef8 (このIDを非表示/違反報告)
ぺるはむ - 完結した!?いやもう、ようやくくっついてくれたわ……本当に面白かったです!ツンデレキャラが多いうらたさんのめっちゃデレデレが見れて幸せでした! (2020年2月17日 19時) (レス) id: 296fc508a3 (このIDを非表示/違反報告)
ハナボクロ(プロフ) - ぺるはむさん» ありがとうございます!私からすると早くくっつけ!!って感じなんですけどねwこの焦れったい感じがいいんです。 (2020年2月12日 21時) (レス) id: 0d95077ef8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハナボクロ | 作成日時:2020年1月1日 15時