【鬼滅の刃】常識通じないタイプの鬼.弐【トリップ】

ヨンジュウハチ ページ22

夕方くらいになれば調子を取り戻し
移動の最中に日が落ちて

ふらついていたのが嘘かのように
ぴょんぴょんと飛び跳ねることだってできるほどの
大回復。

元気元気。



「ふふふん、夜は私の時間だ」

「昼のしおらしさはどこにいったんだろうな」

「調子でてきた〜！満月だし気分がいいねぇ」

「もうそろそろ目的地じゃねェかァ？」




ぴたり、と会話をやめて
極力足音に気をつけて歩く。

3人同時なのちょっと気持ち悪いね。

無惨に会って
マリーの人格を出して
何が何だか追いつかなくって
とってもイライラしてたから

当たらせてもらいやす。
覚悟しろよ雑魚鬼が。

視覚とおして無惨さんにも伝わるんでしょ。
聴覚も伝わるんだよね。

無惨な退治の仕方をしてやろう。
無惨だけにな！！寒ぃな！！
それは無惨のせい。
無惨ネタは寒い。はっきりわかんだね。


現実逃避はこの辺で終わらせといて
目の前には薄暗い空間に似合う
ボロボロの家屋。

壁には元々血であろうシミがベッタリと付いている。

わざわざ嗅がなくても
息をするだけで血の匂いがする。

血が気化されてるみたいだ。




「鬼ここにございって感じだなァ」

「凄い血の匂いだ」

「腹を鳴らすなA」

「わざとじゃねぇんだよなぁ」



2日分腹減ってんだからね。

私今日の栄養お茶と唾液だから。
どう思う？栄養失調起こすからね。

死ぬよ。死なないけど。心が。



「玄関からわざわざってのもなんだかなァ」

「そう？私正面突破派」

「行儀良くお邪魔しますってのもな」

「三手に別れようって素直に言えよ面倒だな」



見つめ合うと素直におしゃべりできないタイプ？？

私から提案したかのように
めんどくさい2人の翻訳をして
三手に別れる事に決定した。

私は玄関。
義勇さんは裏手。
実弥くんは庭の窓から。

いい加減夜なのに被りっぱなしだったフードを下ろすと
月明かりに照らされて
銀にも見える白髪がキラキラと光る。




「いざ出陣〜ってね」

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