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髭切「弟は、どうしたの？」
A「……今さっき、別れちゃいました」
目が合った手前
言いづらい事を言うとしても俯くのは良くない。
相手がお兄さんなら尚更。
後腐れない別れ方をしたってそう示したくて
不自然にならないように
精一杯にこり、と笑って見せた。
だが、お兄さんはお気に召さなかったようで
すっ、と目が細められる。
髭切「別れたからと言って
体調が悪そうな君を置いてくような男だったんだね、うちの弟は」
A「そ、んな、ことは、」
髭切「あぁ、ごめんね。
君を怒ってるわけじゃないよ」
初めて会った時と同じような笑顔で
私が少しだけ脅えたのがわかったのか
繰り返し『ごめんね』と言って宥めてくれたが
言い方が悪かった私の方が悪いんだから
謝らないで欲しい。
A「膝丸くんの事も、怒らないでください。
隠してた私の方が悪いんです」
髭切「うーん、でも、現に今君はとっても辛そうだし
それに気づかない弟ってどれだけ鈍感なんだろうね？」
お兄さんはそう言うと
少し考える動作をしてから立ち上がって私の手を取った。
手を取って隣に立つだけで
引き上げることはしなかったけど
突然の事で驚いて空中に出てるんじゃないかって程
疑問符を飛ばしてたんじゃないかと思う。
髭切「そうだよ、体調が悪いんだ。場所を変えよう」
A「えっ、えっ、どこへ……？」
髭切「とりあえず横になれる場所に行きたいからね、僕の家に行こう。
一人暮らししてるんだ。ほら、立って」
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美葵 - 面白かったです！更新楽しみにしてます！ (2022年12月13日 20時) (
レス) id: 1084734db6 (このIDを非表示/違反報告)
万(プロフ) - すっごくドキドキしながら見てます…！！ 続き楽しみにしてます！ (2022年12月6日 10時) (レス) @page11 id: be844da8b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こまめ | 作成日時：2019年12月25日 0時
