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壁外調査に出発してから数時間後……
『まったく…キリがない……。』
血を浴びながらも遠くを見つめる彼女に、髪を伸ばした男が話しかけた
「いやぁ、副団長が可愛いから巨人もほっとけないんでしょ。巨人じゃなくて俺と結婚しましょうよ。」
『あんたと付き合う位なら巨人と付き合う方がマシよ。アレン。』
副団長に断られて落ち込むアレンと呼ばれる男は、特攻隊隊長の副官であり実力も彼女の2番手
隣にいるのはアレンと同じ特攻隊の兵士であり、彼女が信頼を置く部下のカレン
落ち込んでいる彼は置いて…
『(巨人が移動してる……?まさか…!)アレン、部隊の指揮は任せる…カレンは着いてきて。』
巨人の違和感に気付いたAはアレンに部隊の指揮を任せてエルヴィンの元へと向かった
「了解………って、ロイドのおっさんとメルのガキはどこいった?」
アレンがカレンに問うと、カレンはメルのわがままとだけ答えて副団長の後を追いかけた
「まーたわがままかよ…Aの様子的にこりゃ撤退かな。」
やれやれといった表情をしたアレンは、調査兵団の部隊の指揮を取りつつ…ロイドたちを迎えにいくのだった
エルヴィンのいる地点
撤退命令に異を唱えるリヴァイとエルヴィンは睨み合っていた
「俺の部下は犬死か?」
『犬死では無いわリヴァイ!』
そんな時割って入ったのは調査兵団副団長
A・ファングとその部下、カレン・エトロワであった
『エルヴィン、撤退でいいのね?』
「あぁ、理解が早くて助かるよ。」
撤退を伝えに跳んだカレンを横目で見届けると…未だにエルヴィンを睨むリヴァイを宥めた
『巨人が北上してる…壁が破壊されたと考えていいと思うわよ。リヴァイ。』
彼女の勘の鋭さを理解するリヴァイは、分かりやすく舌打ちをすると、傍にいたペトラに部下を集めるように指示を出した
「すまねぇな…A。」
『謝るならエルヴィンに…けど、気持ちは分かるよ…あ、エルヴィン!話がある!』
一瞬悔しそうに顔を歪めた後、すぐに副団長の顔に戻りエルヴィンの元へ駆けた彼女を見て…リヴァイは彼女の背中にもう一度謝るのだった
「その顔は…精鋭だけで向かうつもりか?」
『…バレてるし、ダメってことねわかったよ!!』
エルヴィンの様子的に無理と悟った彼女はアレンのバカヤローと叫んだのだった
「俺…副団長になんかした!?」
「しましたね」
「ひでぇなメル」
という会話があったそう
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作者名:タチバナ | 作成日時:2021年6月27日 0時