子猫、拾いました (ページ17)

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「由佳ちゃん？」

「私は先輩『電話変わりました』……早っ！？」

「我が愛しの由佳ちゃん！声を聴きたかった『……』」

気持ち悪い。とにかく気持ち悪い。

「由佳、大丈夫？」

『ええ、まぁ、何とか』

小声でそう答える。

『で、何のようです？明日はやっと羽を伸ばせるので、さっさと電話を切りたいのですが』

「待って！あと５分頂戴！」

『嫌です』

香菜先輩は、何故か吹き出しそうになっている。

「明日、俺も暇なんだよね」

『そうですか。私には関係ありません』

「ねぇ、明日、一緒に出掛けない？由佳ちゃんと一緒がいいの！」

『拒否権ないんですよね』

「だって俺は、由佳ちゃんのことが好きだから」

『そういうの、束縛って言いますよ？分かりますかね単細胞さん』

「単細胞って……まあそうだけどさ！それより、いい？」

『もう……。でも、あまりに長い時間一緒なのは嫌です』

香菜先輩、驚いた表情をしている。

「じゃあ、明日の１０時に、西駅に来てね！」

『……はいはい』

そう言って、電話を切った。