電話 ページ16
『もー、部屋を散らかさないで』
「だけど、可愛いから許しちゃうんでしょ？」
『心の中を読み取られたみたい。確かにそうですが』
「そう言えば、何か電話鳴ってない？」
『……』
悪寒しかしない。だいたい、私に電話を掛ける人って、限られているし。
「無視すれば？」
香菜先輩はそう言うけど、無視できない理由がある。
一年前
「由ー佳ーちゃーん」
「……誰ですか」
私が、仕事に入ってすぐの事だったのだ。
仕事サボり……石川さんが話しかけてきたのは。
「可愛いなー。ねえねえ、好きな人いる？」
「いないです。と言うか、何急に話しかけてくるんですか」
あまりにもしつこいもんで、イライラしてきた。
そしたら、
「電話番号教えてくれたら、静かになってあげる！」
「……子供。そして気持ち悪い」
本気で嫌がっているのに、全く気にしないこの人の神経が分からなかったけれど、余計にしつこくなったから、電話番号を嫌々教えた。
「……えええええ！？」
『何で、私も教えてしまったんでしょう……』
「じゃあ、出るしかないんだね」
そう言うと、私が電話をとるより早く、香菜先輩が電話をとる。
「もしもーし？」
「……」
香菜先輩も、黙ってしまった。
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桜吹雪（調子がいい時浮上）(プロフ) - あいらさん» ありがとうございます。 (2017年6月16日 19時) (
レス) id: ac47545f94 (このIDを非表示/違反報告)
あいら(プロフ) - 面白いです！続きが気になります＾＾ (2017年6月15日 16時) (レス) id: 6fc9b22ea0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜吹雪 | 作成日時：2017年1月24日 21時
