寿命 ページ22
泉「その前に、待って」
「「「「???」」」」
泉「…王さま、俺達の探している子の名前は?」
レオ「?おまえ…忘れたのか??A。あの子の名前はAだ」
凛月「……え?」
真緒「まさか」
泉「そう。俺と王さまが探しているのはA。…くまくんが探してる妹……その子だよ」
凛月「……本気で、言ってるの?」
レオ「………あの子に、会ったのか…??」
泉「…王妃だった」
レオ「!?」
泉「っ…ごめん、戸惑ったんだよ……きっとそんな時間がなかったら、守沢…『流星隊』の隊長も王妃も殺せてた!!!……でも…」
凛月「…俺も、Aを殺そうなんて思えなかった。思わなかった。王妃だと知っても……ここに連れて来ようとまでした」
嵐「二人とも…」
レオ「Aが…王妃……」
司「……なぜ、A…さんは王妃のまま…?連れて行かれたのなら、別に望んだことでもないはずです。なぜ、こちら側へ来なかったのでしょう?国王をそんなに愛していたのでしょうか??」
真緒「…あいつは、あそこじゃないといけないんだ」
凛月「…どういう、こと?」
真緒「…あいつは、人が死ぬのが嫌いで、『Knights』のことは元から嫌ってた。人を殺してるから」
泉「!!」
真緒「…でも、それでも……凛月がいるならって思うだろ?……だから、それ以上にあそこから出れない理由がある。一つ目は王妃だから。国を支えなければならないから……責任感が強いからな」
凛月「…そんなの、Aじゃなくても」
真緒「Aじゃなくちゃいけないんだよ」
レオ「……どういうことだ?」
真緒「…二つ目。この国全体を守るため」
嵐「この国全体を…??」
真緒「…考えてみろ、凛月。なんでAは連れていかれた?…あいつは、【特別】だっただろ」
凛月 ハッ「まさか……あの子の【力】を狙って?」
真緒「そう。……みんな、見たはずだ。結界を…結界だけじゃない、テレポートだって。あんなの普通のやつは出来ない」
司「た、確かに…あんな大規模な魔法見たことがありません」
真緒「…あいつは、選ばれた人間なんだ。それ故に……目をつけられた。国を守るために、王妃にさせられた。…あいつはあそこじゃないと生きられない体になった」
凛月「!?どういうこと……!?!!」
真緒「…寿命が縮んでいくんだ、大規模な魔法を使うと。でも、宮殿には聖なる加護があるから…その効果が和らぐ」
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作者名:ストロベリーもちもち | 作成日時:2019年5月17日 19時