【文スト】【Weiβ】紅の彼岸花 (ページ49)

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(オマケ)彼岸花神楽小夜ページ49

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『紅の彼岸花』という題名にも関わらず彼岸花要素全くないので無理矢理入れる←
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アヤはバラ、オミはフリージア、ケンはりんどう、ヨージはカトレア、そして俺は...。

「...雑草か。」

Weiβに入ってまだ一週間、俺はその場に馴染めずにただ佇んでいた。4人は相変わらずモテるのに、自分だけ邪魔者扱いされる。まあ当たり前だ。自分は4人より個性があるわけでもない、目立つような要素もない、ただの一般な性格の人間だった。

＿＿"人殺し"という事を除けば。

「...っ。」

不安しかなかった。自分の手で沢山の人を殺したのだ。あの時初めて人を殺し、初めて絶望を知り、初めて罪を背負った。もはや逃げる事など出来ない。なのに何故なろうか。何故俺はこの場から立ち去りたいと思っているのだろうか。そんな俺が馬鹿馬鹿しく思い、辛いとしか言い様がない。

俺は青空を見上げた。
嗚呼...神様、どうか俺を殺してください。罪深き俺に裁きを...。
どんなに願っても、神様は叶えてくれない。俺を死なせてくれないのだ。どうして、どうして俺はこんな事をしているんだ。この場から立ち去って、崖の上から落ちて死にたい。そう思っていた。

と、色々と思っているうちに時間が経ってしまった。気がつけば午後12時30分になっていた。また俺ぼーっとしてしまったのか。
その時アヤが俺を見つめてこう言った。

「...彼岸花。」
「えっ...？」
「花言葉は「悲しき思い出」「あきらめ」「独立」「情熱」と色々あるが、お前に合いそうな言葉は「思うのはあなた一人」だな。｣
「...？」
「頑張れ。応援してるぞ。」

無表情だが、何処か気持ちが伝わった気がした。その時から俺は4人とよく馴染めるようになった。
＿＿＿＿＿＿
そして一ヶ月後、俺は空港にいた。ふと昔の頃を思い出した。俺はアヤに電話した。

「...なあアヤ、ハルにあの真っ赤な彼岸花を届けて欲しいんだ。...ああ、4、5本ぐらいでいい。
花言葉は、「また会う日を楽しみに」。そう伝えてくれ。...ああ、それじゃあ、また。」

そう言い残し、電話を切った。紅の彼岸花、それはユウトのイメージ花でもあった。
またいつか、愛しき彼女に会えることを願って、ユウトは日本を去った＿＿。

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