プロローグ (Weiβ kreuz) ページ1
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《Weiβの諸君、御早う。
今回のミッションはこれだ。
一ヶ月前からヨコハマを騒がせてるポートマフィアという組織がいる。
彼らは過去に暗殺やテロ等を行っている。
今後それらが行われないために、ポートマフィアを阻止せよ。
闇の白き狩人達よ、
黒き獣の明日を狩れ!》
モニターの映像が消える。
明かりがつき、秘書のマンクスが詳細が書かれた資料書をアヤに渡した。
...その中に俺はいた。
俺は一ヶ月前に入ったばかりの新生だ。
中学の頃に、両親が殺され、
家族はいなくなった。
一人途方にくれてたときに、
俺はWeiβという居場所を見つけた。
殺すのは勿論怖かった。
でも今はもう慣れている。
俺は両親の仇をうったんだ。
この手で、大切なものを壊したやつを。
「ユウト?貴方もミッションに参加するかしら?」
「...っ、ああ、参加する。」
「そのためには神奈川まで車でぶっ飛ばさなきゃなんねえな。
ユウト、お前は今の学校を転校した方がいい。」
「俺は最初からそのつもりだ。」
「ほう...。」
ヨージも、ケンも、オミも、アヤも、
俺と同じように、いや、
俺以上に悲惨な過去を抱えているのだという。
だから、俺は彼らを信用できる。
「明日からヨコハマに向けて出発するから、
今のうちに準備しなさい。」
そう言ってマンクスは頬笑み、
その場を去った。
...俺は彼らを初めて出張的なミッションをするが、大丈夫か?
そんなことを考える俺を心配そうにオミが話しかけた。
「ユウト君大丈夫?降りてもいいんだよ。」
「いや、緊張しているだけです。」
「俺らも同じだ。心配すんな。」
ケンが横から言ってきた。
アヤは資料書に目を通していた。
俺はそれを覗きこむ。
...よくわからん。
まあ上手く行くだろう。
そして翌日。
トレーラーはヨコハマに向かって走っていた。
その行き先であるヨコハマで、
思いもよらぬ出来事が起こることを、
今の俺に知るよしもなかった。
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作者名:神楽小夜・コハル | 作者ホームページ:
作成日時:2017年1月14日 12時