【鬼滅の刃】家畜。【男主】

ゐ ページ28

堕姫ちゃんは身体は擬態せずに、顔だけ擬態することでここ百年ほど遊郭で働いているそうだ。
つまり、それほど精度の高い擬態ということ。

そんなお手本が目の前にあるのだから、何としてでも擬態できるようにしなければ。



堕「じゃあ、行くわよ。」


鉛筆を持って、観察経過を書き取る準備は完了、よし。


堕姫ちゃんの擬態は顎の左側辺りから始まる。


一度身体の成分を分解して、自分の思った通り再構築する。


左頬にあったはずの花の刺青のようなものは綺麗な白い肌に生まれ変わり、それに続いて連鎖するようにどんどん顔が変わっていく。
小さめの口は少し大きく広角が上がり気味の愛嬌のある口に。

パッチリとしていた目は健在しながらも、瞳に刻まれた文字は隠されその代わりに右目元には程よい位置に泣きぼくろが追加された。

最後に髪の毛の色を真っ黒に変えて、全く別人の女性が出来上がり、と言うわけだ。



堕「これはね〜、今から40年前くらいの女。名前は、忘れちゃったけど。美しいでしょ？」



『…、やってみる。堕姫ちゃん、ちょっと腕見せて。』

顔の造形は複雑で難しいから、とりあえず腕だけで試してみよう。


男女共に一式ずつ骨は保存してあるので、その女性の骨格を意識しながら…、女性特有の丸みを帯びた、筋肉少なめ男子よりは脂肪多めの肉を作る。

まず指先から…、指の肉、次に骨を溶かすようにして…再構築、それから掌、次は肘、脂肪多めの二の腕、…と。



『……できた…？』


妓「おお、いいじゃねえか、男に女の腕がくっついてるから少し気持ち悪いがなあ。」

『ちょっと食べてみてよ、右腕もやってみる。』

分解…再構築、分解…再構築、…よし、できた。

2人に腕を取って食べてもらった。




妓「…これは、女の肉に近いなあ、成功なんじゃないか？」


堕「そうね、これは確かに女の腕だわ！やったじゃない！！」


自分のことのように喜んでくれる堕姫ちゃんと、それを微笑ましそうに見ている妓夫太郎くん、本当優しい兄妹である。


『よかった〜、訓練すればもう少し速くできるようになるかな、ありがとう2人とも！』


堕「いいのよ！これから頼んだ感じの肉を提供してくれるってことよね、次来るのが楽しみだわ！！」

妓「お前は結局自分のことしか考えてねえなあ。」



今日だけで大きな収穫を得た。
血鬼術の中でも多分初歩的な擬態を習得しました、これで童磨さんに女の肉を提供出来るようになったよ、やったね(?)

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