《文スト》ポートマフィアの妹ちゃん

友の想い ページ45

中也side

首領の部屋から出てくるAを待ち伏せしてた

隣にいる奏は心配してるのが目に見えてわかるほど泣きそうになってる

ガチャ

中「…よぉ、A…」

『やぁ、中也くん』

明らかに雰囲気が違った

奏「A！だ…大丈夫？」

『ん？大丈夫だよ』

嘘だ、俺でも分かる

『あ、そうだ！中也くん、私に体術教えてよ』

中「は？！」

Aの役職は体術なんて使わない

危ない仕事は全て首領が断る

『大丈夫だよ

首領の許可なら得てるから』

そう言ったAの瞳は影っているように見えた

奏「ほんとに、どうしたの？」

『今まで、甘えてたから

私は強くならなきゃいけない

その為に、体術教えてよ』

太宰の野郎が消えて

憔悴する所じゃねぇな

寧ろ逆…か

中「いいぜ」

奏「え？！」

『ありがとう、じゃあ私部屋に戻るから』

Aが居なくなってから

奏「何で了承したの？」

中「これは俺の推測でしかねぇ

多分Aは太宰の逃亡を手伝った

ま、何がキッカケとかはあまり知らないがな

…Aは馬鹿だか頭が回る

きっと太宰が逃げるとき自分も一緒にと言うと分かってたはずだ

それでも、彼奴は首領の娘

これは変えられない事実

Aも一緒だと逃げるには限りが出てくる

だから1人残った

強くなって太宰と会うためにな』

奏「それなら、Aは将来ここを抜けるの？」

少し震えてた

中「…そうなるだろうな

ま、俺の推測だ」

安心させるように奏を抱き締めた

本当にお前らは馬鹿だ

Aも、太宰も

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