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プロポーズの日―2 ページ18

妻は、リビングルームでテレビを眺めていた。


時々、爆音のような効果音が流れるから何を見ているのかと思っていたら、テレビ放送しているアクション映画だった。


それを見て時々、“おぉ…っ”と可愛らしく感嘆している姿を見て、抱きしめたくなるが、少しだけ我慢。









床に敷かれた暖かさそうなマットに座る彼女の目の前に立つ。



彼女は特に驚く様子もなく、“一緒に見ますか”と言って、彼女の隣をトントンと叩いた。









俺は彼女の隣ではなく、前にしゃがみこみ、跪く。
遂に彼女の瞳は大きく見開かれており、驚きの表情を見せる。




「これからも、俺のそばにいてくれ」





それは、願いだ。

俺の側から大切な人が消えないで欲しいという、願い。


松田。萩原。伊達。スコッチ。


彼らの笑顔が思い出して、涙が溢れそうになる。


Aは、俺の両手を優しく取ると俺に微笑んだ。


『言われなくても、側にいます。
あなたを、置いて行ったりしない。


…そもそも、“お前を独りにしない”と言ったのは誰でしたっけ?
よろしければもう一度言ってくれません?』


にいっと笑う彼女の笑顔が心にしみた。





「…っ、あぁ、そうだな。

“A、お前を独りにしない”。

だから俺のことも、独りにしないでくれ」




『もちろんです』

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作者名:paranoia | 作成日時:2018年5月13日 21時

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