チャンピオンの兄は元チャンピオン

スグリside ページ7

数時間前
『スグリ…！』
スグ「に、兄ちゃん…」
『…スグリ、応援してるからな！』

やっぱり兄ちゃんは変わらない…太陽のように眩しい笑顔、温かい手、俺は兄ちゃんの全てが好きだ

スグ「さっきはあんなこといってごめん…」
『…スグリも大変だろ、だから気にしないでいいよ』
スグ「…！」

どんなに酷いことを言っても兄ちゃんは受け止めてくれた…話を聞いてくれて、俺をのけ者にはしなかった

チャンピオンになったのはアオイを倒すためとあともうひとつある…それはあの事件の犯人を探すことだ
兄ちゃんを傷つけた者が今も平気で生きてる
今ではその事件を知るのは兄ちゃん、俺、姉ちゃん、カキツバタ、タロ、校長だけだ…
兄ちゃんはポケモン勝負をしてるときが1番かっこよかった…もう一度その姿がみたい

同時に兄ちゃんが欲しいと思った
誰の手にも渡したくない…ずっと俺だけの兄ちゃんでいて欲しい
けど俺は弟だ
どうすることも出来ない…だから兄ちゃんに近づく女を徹底的に消すしかない
けど消せない奴もいた
それは…

タロ「あ、スグリくん」

こいつだ
兄ちゃんが言うにはただの幼なじみだというが…タロはきっと幼なじみ以上の気持ちがある…だって兄ちゃんあんなに性格もよくて顔もいい…男女関係なしに惚れない者はいないと思う
…タロを消したら兄ちゃんが悲しむ…それだけは避けないといけない

タロ「君たち兄弟はそっくりだね…人の話を無視するの…そういうのよくないと思います！」

スグ「…なんのよう」

兄ちゃんは俺が話しかけたときはすぐ反応するのにタロには……
…凄く嬉しい

タロ「…Aくんから」
スグ「兄ちゃんから…早く伝えて…！」
タロ「えっと…今日は昼飯食べれない…です」
スグ「…兄ちゃんはどこ」
タロ「体調悪くて保健室にいるって」


保健室
スグ「兄ちゃん！！」

そこには上半身裸の兄ちゃんとカキツバタがいた

スグ「…！」

傷だらけの背中…今でも時々痛みがくるって言ってた

『スグリ…なんでここに？』
スグ「タロが…まだ痛い？」
『大丈夫だ…慣れてるから(ニコッ』
スグ「…」

これは無理してる顔だ…兄ちゃんにはずっと笑顔でいて欲しい…やっぱり早く犯人を探さないといけない

カキ「オイラもいる」
スグ「こんなところで喋ってないでポケモン強くしたら？」
カキ「相変わらず酷いなァ…チャンピオンは…ま、もうやること終わったし帰るわ」

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