40話 それぞれの屋台巡り ページ42
ナツメの父さんの車で待ち合わせ場所に早めに着いた。少し待つことになるかと思ったが、そんなこともなくすぐにトウマたちも来た。
「お待たせ」
「あ、みんな揃ったかな?」
揃いに揃って六人で浴衣着ているとまた中々絵になる気もする...が。
「アヤメさん...可愛い、可愛すぎる!」
「あはは...」
前言撤回。こいつはダメだ。アヤメも困ってるじゃないか。やめろやめろ。
「アヤメさん!今日は二人で一緒に...」
「気持ち悪いぞ」
「なんだと!?」
折角の機会なのにわざわざあんなの見せられたらたまったもんじゃない。
「アキノリもああ言ってるし、別行動にしない?」
トウマの提案にナツメが賛成し、花火が打ち上がるまではペアで屋台を回ることになった。ナツメはケースケと、私はトウマと回る。
みんな手を降って、それぞれ違う場所を周りはじめた。
ーアキノリ&アヤメー
「アヤメさん何か行きたいところありますか?」
「うーん、特にないけど色々回って何か食べたいな!」
「ですよね!」
二人は仲睦まじく歩いていた。だが、アヤメはかなりの美少女なだけあり、振り向く人も少なくなかった。
「なあ、あの子可愛くない?」
「本当だ、声かけたいなー」
羨ましがっていることなど気にも留めずにアキノリは歩いていく。とは言っても、優越感は感じているのであった。
「あ、りんご飴美味しそう!」
「俺、買って来ますよ!」
アキノリはアヤメにかっこつけたいのか、奢ろうとりんご飴の列に行ってしまう。アヤメが一人になったのをいいことに男は寄ってくる。可愛さ故の罪とも言える。
「ねえ君、可愛いじゃん。あんな太っちょと遊んでないで俺らとぼうぜ!」
「いや、ちょっと...」
欲にまみれた男はアヤメの手を掴もうとする。しかし、その手は払いのけられるのである。
「アヤメさんに何してるんですか」
「ありがとう、アキノリ君」
「一人にしちゃってすいません。一緒に並びましょうか!俺奢りますよ!」
彼の男気が垣間見えた瞬間だった。
ーナツメ&ケースケー
「やっぱり夏といえばかき氷だよね!」
「かき氷最高!」
こっちでは姉弟揃ってかき氷を食べていた。ナツメはいちご味、ケースケはブルーハワイ味。ただ、シロップによって味が変わる...なんてこともないらしい。
「あ、ケースケはブルーハワイ食べたから舌青いかもよ」
ケースケが舌を出すとナツメは笑った。馬鹿にしたような笑いだが、温かなものを感じさせられる。姉弟仲がいい二人であった。
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Milkcat(プロフ) - 珠華姫さん» ありがとうございます!楽しんでもらえるような小説が書けるように頑張ります! (2019年8月7日 22時) (レス) id: f6a5fa765e (このIDを非表示/違反報告)
珠華姫(プロフ) - すっごくおもしろいです!更新頑張ってください!無理はしないで下さいね。楽しみにしてます! (2019年8月7日 21時) (レス) id: 8b16303676 (このIDを非表示/違反報告)
Milkcat(プロフ) - kotorin♪さん» 感想ありがとうございます!更新遅くなってしまってますが、出来る限り更新するので読んでいただけると嬉しいです! (2019年7月28日 23時) (レス) id: 444fb6a5c2 (このIDを非表示/違反報告)
kotorin♪(プロフ) - 凄く面白いですね!続きが気になります!頑張ってください! (2019年7月28日 21時) (レス) id: cc2a8c7850 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Milkcat | 作成日時:2019年7月19日 10時