41話 不器用な二人もまた ページ43
他のみんなはそれぞれ仲良く歩き出した。私も歩き出したい、とは思うが...
「花火大会は初めてだからどこに行くか悩むな、どんなのがあるか分からないし」
「僕も、花火大会は初めてだからな」
トウマも生憎経験がないらしい。
「お腹空いてるだろう。とりあえず食べれる物もあるだろうし、回って色々食べないか」
「そうしよっか」
少し遅れて、私達も歩き出した。
とその時突然、トウマが衝撃の一言を放った。
「あの、ちょっといいかな」
「?」
「浴衣、似合ってるよ」
何を言い出すんだ、トウマは。そんなこと、女の人に安易に言うことじゃないだろ。本当に意味が分からない奴だ。赤くなったであろう顔をトウマが少し気にしている。
「えっと、大丈夫?」
「...ありがとう」
きっと私の声は騒音で掻き消されただろう。
たこ焼きを頬張りながら歩いていた。中々色んなものがあって、色んなところに目が写ってしまう。こんなことを言いながら、さっきねり飴と焼きとうもろこしも食べている...くじも引いた。微妙なものだったがトウマが謎のお面を引き当てていた。
歩いていて、一際目を引いてしまうものを見つけた。
「射的...」
「A得意そう」
見つけてしまってどうしても弓の腕が疼くからトウマと射的をやることにした。
「でも、僕こうゆうの苦手だな」
「なんか、付き合わせてしまって悪いな」
「でも、楽しそう」
うん、やっぱりちょろいな。いつも何十倍とある射程のある弓を使っているだけある。かなりのお菓子を貰ってしまった。ちなみにトウマはというと...
「中々倒れない...」
景品は取れずに終わったようだ。なんだか申し訳ない気もする。
「私もそんなに食べないし半分ずつにしないか」
「本当?ありがとう」
思った以上に反応が良かったのは意外だ。トウマは年以上に落ち着いた印象があるから、子どもな一面があると思うとなんとなく安心する...一体何を考えているんだ。
「Aってすごいね、結構あれ難しかった」
「ああゆうのは毎日やってコツを掴んじゃうとどんな射撃でもなんとなくはできるようになるぞ」
中々屋台も面白いものだ。時間を忘れて満喫してしまった。
ー
「洞潔」
「どうされましたか」
「あのふわふわしたの、中々美味しそうじゃないか」
「綿菓子ですか。ただいま買って参ります」
「...中々美味いな」
こちらも屋台を満喫していた。
42話 それぞれの思いで見る花火→←40話 それぞれの屋台巡り
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Milkcat(プロフ) - 珠華姫さん» ありがとうございます!楽しんでもらえるような小説が書けるように頑張ります! (2019年8月7日 22時) (レス) id: f6a5fa765e (このIDを非表示/違反報告)
珠華姫(プロフ) - すっごくおもしろいです!更新頑張ってください!無理はしないで下さいね。楽しみにしてます! (2019年8月7日 21時) (レス) id: 8b16303676 (このIDを非表示/違反報告)
Milkcat(プロフ) - kotorin♪さん» 感想ありがとうございます!更新遅くなってしまってますが、出来る限り更新するので読んでいただけると嬉しいです! (2019年7月28日 23時) (レス) id: 444fb6a5c2 (このIDを非表示/違反報告)
kotorin♪(プロフ) - 凄く面白いですね!続きが気になります!頑張ってください! (2019年7月28日 21時) (レス) id: cc2a8c7850 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Milkcat | 作成日時:2019年7月19日 10時