とりあえず自己紹介 ページ4
「ぷっアハハハ!!ひぃ!お腹痛いいいwwww」
「先輩!!笑いすぎですよ!!」
さっきまでのことをカノに話すと、げらげらと笑い出した。こっちは本当に今の今まで信じていたことを嘘だといわれて軽くショックを受けているのに、全くヤな上司一位だな。
「いきなりの来客だったからこれくらいしかないが…」
そう言ってキドさんは、袋に入ったままのどら焼きをいくつかお皿に入れて持ってきた。
袋には『ふんわりとした生地にほろ甘いあんこをたっぷり挟んだ最高級のどら焼きです。』と、いい感じの誘い文句が書かれているが、私から見れば『美味いから食いやがれ』と言っているようにしか見えない。
私の隣にいる男の子の方をちらりと見て見ると、目をキラキラさせてどら焼きを見ている。よだれが出そうなのを必死に我慢しているようだ。
「ん、食べていいぞ」
そんな男の子の様子に気づいたのか、キドさんは優しくそう言った。
「わーい!いただきます!」
男の子はいただきますと言った瞬間、ものすごい速さでどら焼きを食べていった。
気づくと、どら焼きはひとつもなくなっていた。
「はぁ…幸せ…あっ!!皆さんの分が!!ご、ごめんなさい!!」
「あ、いや、別に構わないけど…。…ね?」
「「あぁ…/うん…」」
「あ、そうだまだ名前、言ってませんでしたね…。すみません。僕は、22世紀からきた猫型ロボットの“ドラえもん"といいます。」
「あっ、えっと、俺はここで団長を務めている、キドだ。よろしく」
いきなり男の子が改まって来たので、最初こそ戸惑っていたものの、さすがというべきか、キドさんはしっかりとした口調で自己紹介をした。
「僕は、カノっていいまぁす。よろしくね〜」
「…あ、私か。えっと、Aっていいます。よろしく!」
「……一つ…いいか?」
「は、はい!」
「22世紀ってことは…お前未来から、来たってことか?っていうか…猫型ロボットって…そんなSF小説じゃあるまいし…」
ああ、キドさん私たちがスルーしようとしたことを…。
「はい!っ…まぁ今めちゃくちゃ人間の姿ですけど…」
「猫型…かぁ」
このドラえもん君が現れる前に、黒猫がいたんだよな…。何か関係があるのだろうか?
「ん?どうしたの?深刻そうな顔しちゃって〜」
「なんでもないですぅ〜先輩には関係ないで〜す」
「酷いなぁ。仲間なのにぃ〜」
「…なか…ま…ああ!!そうだこんなくつろいでる場合では…あ、あの!!」
「「「ん?」」」
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ナナモン - 面白いです!続き楽しみにしています!! (2015年1月6日 18時) (レス) id: a938c0aa8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ウーロン茶 | 作成日時:2014年11月26日 3時