検索窓
今日:8 hit、昨日:0 hit、合計:10,623 hit

休日なのでアジト行こうとしたらショタがいた ページ2

『プリンが知らんプリーン!』

つまらん。

『ただのダジャレかい!!』

つまらん。

『まだあんで!ストーブが──ブチン』

非常につまらん。

お笑いツクールなんて動画サイトを見つけて、しばらく徘徊していた私だったが、とても見れたものじゃない。新喜劇見て出直してこい。

ご飯食べ終わったし、両親は仕事だし、勉強は面倒臭いし…。

そうだ、アジト行こう。

お着替え中…

よし、渾身のこーでぃねいとだ。財布と携帯あればいいよね。ポケットに入れてと…。

財布と携帯をポケットに突っ込むと、私は自分の部屋を出て、一階へと続く階段をドタドタ音を鳴らして降りた。

「行ってきまーす、いってらっしゃ〜い」

…この歳で一人芝居は痛いか…。

鍵閉めて、と。


タッタッタッ

しばらく歩いていると、道が広くなって、信号が見えてきた。右に曲がれば近道、まっすぐ進めば遠回りだ。時間はたっぷりあるし、まっすぐ進んでみよう。

そのまま渡ろうとしたが、信号が変わってしまった。仕方なく信号が青になるのを待っていると、

「にゃーん」

という呑気な鳴き声が聞こえてきた。
咄嗟に辺りを見回すと、反対側の道路に黒猫がいた。
黒猫は、ミステリアスな感じがあって私が大好きな猫だ。
可愛いなぁなどと考えていると、一台の軽トラが前を横切った。

一瞬のこと。そう、一瞬のことだ。

しかし、その一瞬がすぎると、私は固まってしまった。

そこには、猫の代わりに、“全身真っ青の男の子"がいたからだ。

髪の毛も、服も、靴だって青い。

そこ男の子は地面に座っていて、俯いていた。

冷や汗がたらりと私の頬を撫でた。

と、タイミング悪く、信号が青になってしまった。

怖いが、進まなければ…、そう自分に言い聞かせて一歩踏み出した。

一歩、二歩、三歩…

短い横断歩道だったのですぐに渡り終えてしまった。

そのまま行ってしまおうかとも思ったが、男の子が私の足をきゅっともったのだ。

振り払うのは流石に可哀想ではないか…。

良心がそう訴える。

「ど、どうし…」

そこまで私が言いかけたところで、男の子は顔をガバリとあげ、こう言った。



「僕の親友を、助けてください!!」

とりあえず、アジト行こう→←設定



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (5 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
6人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ナナモン - 面白いです!続き楽しみにしています!! (2015年1月6日 18時) (レス) id: a938c0aa8e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ウーロン茶 | 作成日時:2014年11月26日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。