【SERVAMP】 平凡系女子な私が吸血鬼と契約したのであるが平和ボケだったんで突然抗争が起きることになると一帯誰が予測しただろうか←

【御園エンゲージ】 ページ23

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「頼む、一生のお願いだA！どうか、僕の婚約者になってくれないか！？」

「リリイ、御園が可笑しい。マカロンに挟もう」



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【御園エンゲージ】

・沖田御園さんリク

・園主外伝短編集


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「へー、ほー。婚約者、ねえ。御園パパも随分と急な話を……」

「それで、僕は断っているのだが相手は聞かず……。僕に元から婚約者がいると言えばきっと諦めてくれると思うんだ。そこで＿＿」

「私にやってほしい、とね。まあ、御園。私しか女友達いないしねー、うんうん」

「やかましい！！」




御園の話をマカロンをかじりながら聞き入れる。婚約者、か。確かに御園はお坊っちゃんだしそういうのいそうだよね。吸血鬼に関わってるけど、そこは男の子だなー

御園宅。相変わらず私には似合わないこの豪邸は、何処か肩苦しく、だけどとても優しげな園だ。クロとリリイは別室でチェスをやっている。思わず呼んでしまったが、聞こえるわけもなかった





「私は全然いいぜ？何か慣れてきたし」

「慣れてきたとは何だ、貴様。破廉恥な」

「鉄といいリヒトさんといい、そりゃ慣れますってば。にしても御園。何で婚約嫌なのさ。相手凄く美人だろ、私的には全然アリだわ」




写真の女の子をまじまじと見つめる。どこからどうみても、名家の貴族にしか見えない。艶のあるしなやかな髪、日の存在を知らないように白い肌、柔らかな肢体、冗談なまでに整えられた顔。あり得ない程の美しさだ

これ私なんかが出てきて諦めんのかな。思わず溜め息が溢れる





「うっ、それは……」

「何、好きな子でもいんの？」




ニヤァ、と口角が上がる。御園はしばらく私を見て固まると、ボンッと顔を真っ赤にした。そしてガタァ！、とイスを倒し、その場で立ち上がり叫ぶように否定する




「べ、別にそういう訳じゃない！！想い人がいるだとか、そ、そんなの断じてないからな！勘違いするな！！ただあまり知らない奴と交際するのが嫌なだけだ！」

「説得力ないねえ、いやいや。御園が楽しそうで結構結構。ただし爆発しろ」

「何でそうなる！？」




こんな必死な友達を見たら、手伝わないなんて言える方がどうかしてるわ。仕方ないな、やってやんよ




「事情はわかった、任せときな」



「……っ！＿＿一応、礼を言う」

「んなの成功してからにしろよー。ぶっちゃけ、あんま自信はないんだよな」




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