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カカシ「ただいま〜」
いつも帰ってくるはずの返事が今日は帰ってこなかった。
玄関に足を踏み入れた途端、なんだか嫌な予感がした。
まとわりつくような重い空気と、不快な冷たい風が頬を撫でる。
カカシ「父さん…っ?」
まず何で電気がついてないんだ、なんで何にも物音がしない、出かけてるのか?でも何も言わずに外出していた事なんて1度もなかったじゃないか。
戸を開ける。
そこには父さんが横たわっていた。
カカシ「父さん…?」
外でなる煩い雷が神経をいっそう逆撫でした。
紛れもない、僕の父さんは真っ暗な部屋で横たわったままただそこに存在しているだけの鉄の塊みたいに静かに死んでいた。
寝ているだけだろう、という微々たる期待を胸に揺さぶって見ても、起きない。
なにより腹部に広がっている真っ赤な血と、止まった脈が現実を突きつけた。
襲われたあとは無い、抵抗したあとも。
父さんはクナイをぐっと握っていた。
カカシ「まさか…」
行き着きたくない結論に、困惑した。
ただそれは信じたくなかった。
なんで、どうして、
最近の父さんは、あまりごはんを食べなくなって、出かけなくなって、Aも寂しがってた、僕も不安で、本当にたくさん心配したけど、平気そうに笑って、僕をいつも安心させるから、いま思えば父さんはずっと我慢して、ずっと強がって…………。
カカシ「くっ…くそ…っ」
涙が止まらなかった。
頭は真っ白なのに涙は途切れずに流れっぱなしで、
ただずっとこうしている訳にもいかず、行動を起こそうとしたが全く頭が働かなかった。
とりあえず、力を借りたくて、急いでAの家へと向かうことにした。
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雷切
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なっつ - 素敵過ぎてキュンキュンします!!!!! (2022年4月15日 10時) (レス) @page45 id: c2dea3d37d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キューピーマヨネーズ | 作成日時:2020年4月30日 17時