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カカシ「A」
『カカシ!…ケホッ』
カカシ「熱?」
『あぁ、いつもの!』
Aの背中をさすり、汗を拭いて、氷を替えてあげる。
Aの部屋は無機質で、すこし消毒のような匂いがして、そこにぽつんと顔を赤くした彼女が居るのが異様に思えた。
『サクモさんと一緒?』
カカシ「そうだよ、夕食おいしかったって、お母さんに伝えておいて。」
『うん!…お母さんのご飯はすごく美味しいのに私ったらほとんどお粥しか食べられないから、』
カカシ「お粥でも比にならないくらい美味しいお粥だと思うよ…食べたことないけど。」
『そうかなぁ〜?』
医療忍者ではないから、病人のことはよく分からないがAは稀に見る陽気な病人だと思う。
身体は辛いはずだけど、落ち込んだり、病んで滅入っているところも見たことがないし、泣いているところも見たことがなかった。
いつも前向きで、明るくて、人と仲良くなるのが得意だった。まるで自分とは正反対だと思わされる。
ただ、この身体であまり外にも出られないので、よくアカデミーの話をして欲しいとせがまれた。
いつもキラキラした目で話を聞いてくれるのが不思議で、「楽しいの?」と聞くと「すっごく楽しい!」と言っていた。
あまり共感できることでは無かったが、
「外の話を聞くのは楽しいし、私の知らないことを知るのはすごく楽しい。」と言われた時は、少し嬉しくなった。
そんなAの部屋にはよく通った。
「また明日来て」と言われれば素直にアカデミーから全力疾走でAの部屋に直帰し、「まだ帰らないで」と言われれば夜まで隣にいてAが寝るまで帰らなかった。
今思えばAのイヌだ…。
そんな関係が長く続いていた。
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雷切
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なっつ - 素敵過ぎてキュンキュンします!!!!! (2022年4月15日 10時) (レス) @page45 id: c2dea3d37d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キューピーマヨネーズ | 作成日時:2020年4月30日 17時