【NARUTO】はたけカカシの幼馴染は...？ (ページ38)

今日:12 hit、昨日:28 hit、合計:240,810 hit

39頁ページ38

カカシ「おいAっ…！」

イズモ「お前は死なれたら俺が困る、
だからすっこんでろ。」

Aはやけに冷静に、イズモの手を振り下ろした。

『無意味だよ、あんたがやってる事全部。』

イズモ「従う気はないっていうことか？」

『いや、そういう訳じゃなくて』

A…一体何を考えているんだ。

『ごめん、カカシ。今まで言ってなかったから、
初めて、見せることになっちゃうけど。』

途切れ途切れの言葉を繋ぎ合わせながら喋るAの表情からは、戸惑いの色が見える。

見せる…？今まで俺に隠していて、知られたくないことがあったのだろうか。

すると、Aは突然
自分が着ている衣類を捲りあげた。

突如、下腹部に広がる惨たらしい傷痕が目に飛び込んできた。

イズモ「な…お前…」

イズモは絶望で顔を歪めていた。
対する俺は、衝撃で言葉が出なかった。

『これは私の母さん…ミズホがやった。
子どもが産めないようにする為に、私とあんたの関わりを絶つために、私の身体に傷をつけた。

当然、私はもう子どもが産めないし、あんたの望みは永遠に叶わない。これは母さんの形見…あんたに遺した最後の復讐だよ。』

イズモはその場で膝から崩れ落ちた。

イズモ「あの女…クソ、許さねえ…」

『…お前がどうこう言う筋合いはないだろ』

Aは憎しみをたっぷり込めて、イズモに返した。

イズモはもう興味が無くなったかのように、こちらに背中を向けた。

イズモ「…お前の母親の想いを汲んで、
これからお前には関わらない、平穏な生活も約束してやる、ただ、ひとつ条件がある。」

『…なに』

イズモ「うずまきナルトと関わるな。」

『…っどうして！』

イズモ「あいつが危険だからだ。」

『あの子の何処が危険だって言うのよ！』

イズモ「…分からねぇか、
子どもが産めないお前が、他人の子どもを愛でてるのを見るのが惨めでならねぇんだよ。」

彼は最後に「わかったな。」と念押しして、
俺たちの前から姿を消した。

Aはその場で俯いて、大粒の涙を流して泣いていた。

カカシ「A…」

Aがどれだけ辛い思いをしているのか、男の俺には全て理解することは出来ないだろう。

できるなら、Aの苦しみを背負ってやりたい。
でもそれは出来ないから

俺は、Aとずっと一緒にいる。