冷たい ページ4
会議が終わり俺は本部を後にし
翌日任務へと向かった。
静かな空間に首を切る音だけが鳴り響く。
これで今日の任務は完了か…。
思っていたより弱かったので
少し残念に思ってしまう。
こんな十二鬼月でもない雑魚鬼に
大勢の命が奪われている。
この鬼はきっと
自分が強いと過信していたのだろう。
惨めな者だ。
俺は自分の屋敷に戻って食事をとった。
この世は弱肉強食の世界、
弱いものは喰われっちまうということか?
俺が今、食べているものは
当たり前だが生きていた。
たまに人間だって
生き物を食っているという奴がいる。
好きに生き物を殺す奴なんてただの最低野郎だ。
もし生き物の命を奪う時は
どんな者でも大抵理由があるだろう。
それは鬼も限らずそうだと思う。
しかし黙っていれば人間が滅びてしまう。
それに鬼なんて元々は居るはずのない生物だろ。
鬼と仲良く
出来るほど世の中はそう甘くないんだよ。
俺は彼女みたいに優しい人ではない。
自分の手にある文を強く握った。
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作者名:もち | 作成日時:2024年3月9日 0時