▶︎ ページ8
.
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ俺は、っ……俺は、
可愛くなんかなりたくないっ!」
「は?」
エペルのお腹から出した大声に、ヴィル先輩は顔を顰めた。しかしエペルはそれを無視し、続けざまに叫ぶ。
「ポムフィオーレなんかに入りたくなかったし、『ボーカル&ダンスチャンピオンシップ』にだって出たくねえ!
俺は、こんなお遊戯するためじゃなく、強くなるためにナイトレイブンカレッジに来たんだ!俺がなりてぇのは、なよっちい男でなぐで、たげでがくで、たげ強ぐで、たげ
「エペル……?」
なんだが、エペルの口調が変わった。どこかの方言だろうか?
「呆れた。思い通りにならないからって癇癪を起こしていいのは、3歳児までじゃなくって?
アンタは“愛らしい”と“強い”が別もののように話すけど、その2つはどちらも等しく“パワー”よ。それがわからないようじゃ、いつまでたってもアンタはアタシに勝てない」
「うるさいっ!もういい。もうやめる。
俺は、このチームを抜ける!!!」
「「「「えぇっ!?」」」」
え、ええ!?いきなり過ぎない!?やめるって、それじゃあVDCはどうなるの!?
私含め、メンバーたちが混乱するもヴィル先輩だけは、冷静にこう言った。
「……あら、そう。いいでしょう。じゃあ“いつもの”を始めましょうか」
「2人とも喧嘩は……!」
“いつもの”という気になる単語は出てきたが、今はそれどころじゃない。このままじゃ、2人が喧嘩してしまうと思った私は一歩前に出るが、ルーク先輩が優しく肩を叩いた。
「ユウくん。大丈夫だよ。これは喧嘩ではないから」
「どう見ても一触即発の空気ですが……」
「それに放っておいたら…!」
「まあ、みておいで」
ルーク先輩はいつもの笑顔を崩すことなく、2人の様子を眺める。不安は積りに積もるが、今は動けない。
「さあ、マジカルペンをとりなさい、エペル」
「……今日こそは、絶対勝ってやる!」
「__って、やっぱ喧嘩じゃないですか!?」
「やっぱ止めた方が良かった!?」
16人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅葉(プロフ) - 星空ブリキさん» いや、ほんと……来ちゃうよ……ディアソ最推しはツノ太郎なんだが、ヤツはオバブロの匂いを漂わせてやがる…!でも彼がオバブロすると真面目に世界崩壊免れん()とにかく最後、推しが笑っていれば全て解決なのだぁ!!!!!! (2022年12月18日 19時) (レス) id: 3f443412c7 (このIDを非表示/違反報告)
星空ブリキ - 7章くるね…ディアソ民(主に俺はセベク推し同担かもん)にとっての最高の祭りじゃ。皆のもの、(推しに)太る準備はできた() (2022年12月18日 18時) (レス) @page26 id: d2bad01efc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紅葉 | 作成日時:2022年12月11日 15時