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「ちょっと待てよ。まだ話の途中じゃん」
「……!」
そう言って1人の男がエペルの腕を掴んだ。
「痛っ!?」
「なにするんですか!エペルの腕を離してください!」
「あれっ、きみ女の子?ナイトレイブンカレッジって男子校じゃなかったっけ」
「…………あ?」
「うわ、ホントだ!すげぇ可愛い!いつ共学になったの?」
可愛いの一言でエペルの顔つきが変わった。すぐに手を出さないのは成長だけど……これは完全にヤバい気がする。
「シュウ!2人を助けないと……!」
「……一般人に魔法を使うのはダメだ。それにこっちから手を出せば、後々責任追及があるのもオレたち。正当防衛が認められるには、向こうからやってくれないと…………」
「そんな……」
私は言い争うデュースたちの方に目を向けた。
「アンタたちいい加減にしてくれないか!?僕たちは……」
今にも元ヤンの血が騒いで拳が出そうなデュース。何かあれば、私が飛び出ようかと思った。
「…………い…………。
痛い、ですっ。腕、離してください……っ!」
いきなり目に涙を溜めて、か弱い女の子のフリをしたエペルに私たちは目を丸くさせ、男の人たちはぽー…………っと彼に見惚れている。
……なんかエペルの後ろに薔薇が舞い散ってるように見えるの、私だけ……?
「なんだこれ……すげぇドキドキしてきた……」
「俺、ついに運命の人に出会っちゃったのか……?」
「お、おい。乱暴すんのよそうぜ。怪我したら可哀想じゃん……」
掴んでいた腕を緩めた途端……。
「……なーんてなァ!!スキありィ!!!!!」
「ぐはっ!!!!」
「ブッ……!」
やばい、面白すぎて吹いた。だってさっきまでデレデレだった人を思いっきり頭突きしたんだよ?面白くないわけないじゃん!!
「なっ……こいつ、いきなり顎を頭突きで突け上げやがった!?」
「ハッハッハッハァ!わの“愛らしさ”は本当に通用すんだな!騙されだなほんずなし!だぁ〜〜れが背小さくて華奢で可愛い女の子だって!?」
エペルは悪い顔をして頭突きをした相手を見下ろした。
「アイツ盛ってね?」
「なんか自分の容姿のこと色々と認め始めたっぽいね……」
「背が小さくて華奢で可愛い女の子とか…………ユウじゃん」
「それは違う」
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紅葉(プロフ) - 星空ブリキさん» いや、ほんと……来ちゃうよ……ディアソ最推しはツノ太郎なんだが、ヤツはオバブロの匂いを漂わせてやがる…!でも彼がオバブロすると真面目に世界崩壊免れん()とにかく最後、推しが笑っていれば全て解決なのだぁ!!!!!! (2022年12月18日 19時) (レス) id: 3f443412c7 (このIDを非表示/違反報告)
星空ブリキ - 7章くるね…ディアソ民(主に俺はセベク推し同担かもん)にとっての最高の祭りじゃ。皆のもの、(推しに)太る準備はできた() (2022年12月18日 18時) (レス) @page26 id: d2bad01efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅葉 | 作成日時:2022年12月11日 15時