検索窓
今日:18 hit、昨日:3 hit、合計:5,054 hit

合点アドバンテージ! ページ27

.

「すごいな。マジカメの投稿に、次々ジュースを注文したってコメントがついていく」

「あっ……!」



ーーー


「アンタは“愛らしい”と“強い”が別もののように話すけど、その2つはどちらも等しく“パワー”よ。それが分からないままじゃ、いつまでたってもアンタはアタシに勝てない」


ーーー


「これが、ヴィルサンの持つ“美しさ”のパワー!?」

「確かに……こんなスゲーことができるのは、シェーンハイト先輩が美しさを磨いてきたからだよな。魔法や腕っぷしが強いだけじゃ、絶対に出来ない」

「ヴィルサンが言いたかった強さってこういうこと……なのかな?」

「今の俺にしかない強さ……“愛らしさ”で戦ってみせろってこと?」

エペルがボールルームを飛び出す前にヴィル先輩からくらったお説教言葉。それは先輩なりに、エペルの持つパワーを気づかせようとしてくれていたのだ。

「かもしれないな。僕らはすぐに賢くなれないし逞しくもなれない。でも、“愛らしさ”勝負なら、エペルが学園の誰にも負けてないと思う!」

「ウッ!それはちょっと複雑、かな」

たしかに……男の子ってかっこいいって言われる方が嬉しいって言うし、エペルもそこは微妙な気持ちなのかな?

「でも……確かに俺がこの見た目でいられる時間は限られてる。来年には背が伸びて、筋肉がついて、ヒゲとか生えてるかも」

「そ、それはどうだろうな?」



「そんなエペル見たくない……」

「俺は見たい」

想像も出来ないよ。あのエペルに髭が生えるなんて……。


「もし今年の『VDC』でヴィルサンが認めてくれた愛らしさ(パワー)を全力で発揮できたら、鍛えてジュースの箱をたくさん運べることよりずっと村の力になれるかもしれない」

「ああ。今は目を背けたい短所にしか思えなくてもそれが僕らのパワーだっていうなら……とことん磨いて、殻を突き破るところ見せてやろうじゃねぇか。そんでライバルに勝てんなら手段なんか選んでられるか。バカ上等だ!」

「……へへっ、そーだな!」

「エペル。今年の『VDC』……絶対優勝して、エースとシェーンハイト先輩のこと見返してやろうぜ!」

「おー、今のわーに出来る最高の愛らしさ(パワー)見せでやるはんで!」

そう言って2人はハイタッチをして笑いあった。
お互い、自分の短所を長所に塗り替えられた。自分の嫌いな部分を好きになれたんだ。

良かった良かった一件落着と思ったその時。



「うわ〜!すっげぇ。なんだこの改造マジカルホイール!」

海岸トラブル!→←▶︎



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (6 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
16人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

紅葉(プロフ) - 星空ブリキさん» いや、ほんと……来ちゃうよ……ディアソ最推しはツノ太郎なんだが、ヤツはオバブロの匂いを漂わせてやがる…!でも彼がオバブロすると真面目に世界崩壊免れん()とにかく最後、推しが笑っていれば全て解決なのだぁ!!!!!! (2022年12月18日 19時) (レス) id: 3f443412c7 (このIDを非表示/違反報告)
星空ブリキ - 7章くるね…ディアソ民(主に俺はセベク推し同担かもん)にとっての最高の祭りじゃ。皆のもの、(推しに)太る準備はできた() (2022年12月18日 18時) (レス) @page26 id: d2bad01efc (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紅葉 | 作成日時:2022年12月11日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。