発明モーニング! ページ21
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《優羽はちっちゃいね、可愛いね》
《優羽、一人で立てたんだってな!偉い偉い!》
《優羽、こっちにおいで。そうそう!あんよ上手!》
《優羽、今度優羽の行きたがってた動物園に行こうか。もちろん三人で》
《優羽、人には優しくしないとダメよ》
《優羽、凄いな、もう平仮名覚えたんだもんな》
《優羽、忘れちゃダメよ》
《お父さんとお母さんは、お前のことを___》
「んっ………」
チュンチュンという小鳥の囀りで目が覚めた。
何か夢を見ていたような気もするが、久しぶりにぐっすり眠れていた私は上機嫌で、そんなことすぐに忘れた。
「今日からカレッジ生か…雑用だけど」
私は大きく背伸びをして、椅子から立ち上がった。
どうやら昨日作業をして、そのまま寝てしまったようだ。でも、目当てのものは完成したし、準備万端。
「えーっと、制服制服っと…」
私は学園長からもらった制服と羽織ものを取り出した。白いシャツに灰色のベスト、黒いスーツに黒いズボン。そして黒と青が目立つフード付きのローブ。
恐らく髪は邪魔になるだろうから、ひとつに結んで顔もできるだけ見えないようにしておこう。
「うん、変じゃない変じゃない」
身だしなみを整えた私は朝ご飯の準備を始めた。
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ジューと卵の焼ける音がする。今日は無難に洋食風のご飯にした。トーストに目玉焼きにベーコンにサラダ。あ、グリムの好きなツナ缶混ぜてるよ。
「いい匂いがすると思ったら、美味そうな飯なんだゾ〜」
「あ、グリムおはよう!」
「おはようなんだゾ。これ、全部オマエが作ったのか?」
「うん、味は普通だと思うけど。グリムの好きなツナ、サラダに混ぜてるから」
「よっしゃー!早く食べたいんだゾ!」
うんうん、今日もウチの子はかわいい。
「はい、じゃあどうぞ」
私達は朝食を食べ始めた。うん、味はおかしくない。
「はむ!う〜ん、この卵、半熟具合がサイコーなんだゾ!トロトロで、ベーコンによく合うんだゾ!」
「それなら良かった。そうだ、グリムちょっと待っててね」
グリムははてなマークを頭に浮かべながら、食事の席を立った私を見つめた。
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作者名:紅葉 | 作成日時:2022年5月11日 22時